近年「生徒指導」の意味が、「児童生徒が、社会の中で自分らしく生きることができる存在へと、自発的・主体的に成長や発達する過程を『支える』教育活動」に変わりました。一体どんなことをするのでしょうか?
全ての児童生徒を対象にして、児童生徒の「個性の発見とよさや可能性の伸長と社会的資質・能力の発達を支える」ように働きかけます。日々の児童生徒への挨拶や声かけ、励まし、賞賛、対話なども発達支持的生徒指導です。そのため、授業や行事等を通して、個や集団への働きかけることが大切です。また、各教科や道徳科、総合的な学習の時間、特別活動等の学習指導と密接に関連付けて行うことも重要です。
全ての児童生徒を対象にして、生徒指導の諸課題の未然防止をねらいとした、意図的・組織的・系統的な教育プログラムを実施します。具体的には、いじめ防止教育、自殺予防教育、薬物乱用防止教育、情報モラル教育、非行防止教室等です。生徒指導部の教員を中心にして、スクールカウンセラー等の専門家等の協力も得ながら、年間指導計画に位置付けて実践することが重要です。
課題の予兆行動が見られたり、問題行動のリスクが高まったりするなど、気になる一部の児童生徒を対象にして、深刻な問題に発展しないようにします。そのため、初期の段階で諸課題を発見し、対応します。例えば、成績が急落する、遅刻・早退・欠席が増える、身だしなみに変化が生じたりする児童生徒に対して、いじめや不登校、自殺などの深刻な事態に至らないように、早期に教育相談や家庭訪問などを行い、迅速に対応します。
いじめ、不登校、少年非行、児童虐待など、特別な指導・援助を必要とする特定の児童生徒を対象に、校内の教職員や教育委員会、警察、病院、児童相談所等の関係機関と連携・協働して、課題対応を行います。児童生徒の背景には、発達障害等の個人的要因、児童虐待等の家庭的要因、人間関係に関する要因など、様々な要因が絡んでいます。支援チームを編成して、計画的・組織的・継続的な指導・援助を行うことが求められます。