「仕事なんてなければいいのに!」誰もが一度は思ったことがありますよね。仕事、働く、社会人、大人になること…。それは、誰もが一度は、思い悩んだことのあるトピックかもしれません。
憲法には、確かに労働の義務が規定されています。しかし、歴史を紐解けば、私たちのご先祖様は、金回りがよくなると、仕事を勝手に休んでいたとか...え?それってどういこと?そこには「働きたいから働く」という自由な気風を感じます。それにくらべると、現代の仕事は、なんだか息苦しい。ストレス抱えてそうな社会人もよく見かけるし、とても大変そう。やっぱり、働きたくないよ!なんて思ってしまうのかも(笑)。
皆さんジブリアニメの魔女の宅急便はご存知ですか?13歳になった主人公が、新しい街で新しい仕事を見つけ、信頼できる人々に出会い触れ合いながら、自分だけのとっておきの人生を見出していくお話です。私は、生活デザイン総合学科でキャリアデザインという進路を探究する授業を担当していますが、その講義の初回には、この魔女の宅急便の物語が登場します。テキストブックに限らない様々な事例に学びながら、みんなと一緒に、自分の人生の生き方や働き方を思考していきます。
みなさんは、これまでにどんなことを大切に生きてきたでしょうか?そんなことは考えたこともなかったという人もいれば、実は意識していなかったけど、これが大事なんだ!ってものがある人もいるでしょう。これまでに大切にしてきたこと、これからも大切にしていきたいこと、それは一体何でしょう?自分の仕事や働き方を考えることは、そんな自分にとっての価値感を見つめなおす、あるいは発見する絶好の機会でもあるのです。
現代社会では、個人化が進み、人間関係が希薄になっていると言われます。しかし、現実問題として、一人の人間が誰とも関係を結ばないで生きて働いていくことは不可能です。自分だけのかけがえのない人生は、その他大勢のまたかけがえのない人々に支えられているのです。そんな社会的な存在として私たち一人ひとりが、共に助け合い、それぞれの一度きりの人生を謳歌(おうか)できたらいいですよね。そのために、私たちは自分の仕事を見つけ働いていくのではないでしょうか。
introduction
キャリアデザイン/経済のしくみ/環境デザイン/社会のしくみ 他