家政学専攻の授業「キャリア形成」について1

家政学専攻では、1~2年前期のキャリア教育において「家政学」や「生活」を意識し、読み取る力、書く力、伝える力を身につける取り組みを行っています。
2年後期~3年後期の「キャリア形成」ではインターンシップの準備、業界研究、面接指導など、より就職活動に直結するような指導を行いますが、その前段階である「キャリア形成1~3」は、「暮らし」というキーワードを軸に、「生活をみる目を養う」ことを目指す、より家政学らしいプログラムとなっています。

1年生は最初の授業でこのようなメッセージが伝えられます。

この「暮らし」がキーワードとなっている「キャリア形成1~3」の授業では、テキストや資料として「暮しの手帖」が使われているのも特徴的です。「暮しの手帖」は、昭和23年に創刊されて以来、現在も続いている家庭向けの生活雑誌で、生活する人の視点に立った雑誌づくりがなされています。NHKの連続テレビ小説「とと姉ちゃん」を見て知ったという方や、「お母さんがずっと買っている」という方もいるかもしれません。

 

また、「暮しの手帖」は、例えばレシピの紹介ページにおいて、どんな人でもその説明文で料理が再現できるかという検証がなされているなど、厳密かつ平易な文章表現も良い手本となっています。
生活に対する視点だけでなく、ページレイアウトや文章表現も含め、この雑誌から様々なヒントをもらいつつ、一方で家政学専攻で学ぶ「衣」「食」「住」の知識を取り入れながら、学生達なりの「暮しの手帖」をつくること、そして学生達の「生活をみる目を養う」ことを目標としています。


例えば1年生の「キャリア形成1」では 早速この4月に「私の暮らしをうつすもの」という課題がありました。身のまわりの生活の中で、自分を象徴するもの、自分の生活を彩ってくれるアイテムを、言葉と写真で説明します。知識や技術を身につける授業とは少し様相が異なるため、大学生になったばかりの1年生の中にはとまどった人もいたようですが、自分と向き合う過程が次第に楽しくなる作業でもあったようです。

こちらは作品の一部です。

また今後は「暮らしのなかの音」の記事作成、「暮らしを楽しむ装い」の記事作成など、読み取る力、書く力、伝える力も身につく様々な課題に取り組む予定です。

※2年前期の「キャリア形成3」についてこちらで紹介しています。