QURUWA菜園プロジェクト(家政学専攻)

岡崎市の活性化にも日々、取組んでいる家政学専攻です。

今回は「地域文化研究」(担当:西原麻里 講師)の授業を紹介します。

この授業では、「自分たちが通う大学がある街がどのような文化・社会の仕組みをもつ場かを知る」という課題に対して、フィールドワークや文献調査を通して考えます。

そこで2回目の授業では、岡崎市内(りぶら周辺)を街歩きし、若い人が少ないことまた、有効利用できるスペースがあるが利用されていないことを改めて実感しました。

「まちを歩いてもらうためにはどうしたよいのだろうか?」

3回目の授業では、そんな思いを持った学生たちの疑問に対して、「特定非営利活動法人「岡崎まち育てセンター・りた」の久保田さまを講師に招き、岡崎市のまちづくりについてお話を伺いました。

 

「岡崎まち育てセンター・りた」は市民が中心となり、民間事業者や行政と協働してまちをつくる“市民協働のまちづくり”をめざし、まちづくりの中間支援を行うNPO法人です。

岡崎市は2015年から2020年までの5年間、「乙川リバーフロント地区まちづくりデザイン基本構想」をもとに、主要回遊導線「QURUWA(くるわ)」を中心としたまちづくり事業を進めていて、「岡崎まち育てセンター・りた」はQURUWA戦略におけるいくつかのプロジェクトに係わっています。

※岡崎市公式サイト「QURUWA戦略」

QURUWA戦略において、岡崎市図書館交流プラザLibra(愛称:りぶら)は重点拠点の1つ。

『りぶら』には年間約140万人が来館していますが、その集客力が周辺のまちへ波及していないという課題があり、りぶらの来館者がまちににじみ出し、回遊するという状況をめざして、りぶら周辺の公共空間の活用を行っています。

その取組みの1つである「QURUWA(くるわ)菜園inりぶら」はQURUWA菜園プロジェクト(岡崎市のまちなかにコミュニティ菜園を広げる活動)※の一環として、2019年9月15日~2020年3月末の半年間、りぶら屋外の空間を使って、仮設の菜園をつくる実験的なプロジェクトです。

 

この活動は菜園=「農」としてテーマを持ち、

・食べることは生きることでもあり、誰もが対象となること

・“食育”、“食料自給”、“地産地消”、“防災”などのさまざまな社会問題と結びつくテーマであること

・野菜を育てることを通じて“人”と“自然”、“人”と“人”とのつながりを生み出すきっかけになること

・市民活動や生涯学習の実践の場として空間が活用されること

などを意図してプロジェクトを展開しているそうです。

QURUWA菜園プロジェクト

※このプロジェクトは、「岡崎まち育てセンター・りた」が協働コーディネーターとなり、岡崎市内にコミュニティ菜園を広げる活動に賛同する団体・個人で実行委員会を組織しています。

 

 

続いて、実行委員会のメンバーであり、パーマカルチャーデザイナーの榊さんから、このプロジェクトに参加することへの意義についてお話を伺いました。

榊さんは「たねのみつばち 土と太陽」というグループを主宰し、固定種・在来種の種をシェアリング(交換)する活動をしています。

  

この活動に参加し、自家採種した種を分かち合い、種の繋ぐことを通じて「人と人とのつながり」や「自然の巡りや恵み」「いのちの豊かさ」を体感でき、「持続可能な社会」を自分たちで作ることや、たくさんの気づきに繋がるきっかけになるとお話されました。

 

家政学専攻の学生たちは、今後の授業で「QURUWA菜園」の活動を体験するとともに、「種」×「持続可能な暮らし」をテーマに、生活学の視点から「新しいアイディア」を検討し提案していきます。

学生たちには「生活の豊かさ」について考える機会となりました。

 

◆参考リンク

QURUWAのまちづくり

https://quruwa.jp/

 

・岡崎まち育てセンター・りた

http://www.okazaki-lita.com/

 

・たねとみつばち 土と太陽

https://www.facebook.com/tembo619/

 

Share Seeds

https://www.share-seeds.com

 

・パーマカルチャー

http://pccj.jp/

 ※家政学部家政学専攻は、2020年4月より、家政学部ライフスタイル学科としてスタートします。