教育心理学(家政学専攻・管理栄養士専攻)

家政学専攻、管理栄養士専攻では、「教師をめざしたい」と思っている学生が少なくありません。

家政学専攻では中学校・高校の家庭科教員免許を、また管理栄養士専攻では栄養教諭の免許を取得することができます。教職科目「教育心理学」では、両専攻で教職課程を選択している学生が共に受講しています。

「教える」「学ぶ」ということを、人の心理や認知などの側面から探っていく「教育心理学」。
例えば子どもが算数を解く場合、教師がどのように解き方を支援するかといったことについて考えたりしますが、この日の授業では少し視点を変えて「子どもが自分で意欲的に解こうとする、自分で学び続ける」という状態について考えました。

「自主的に学び続ける」ことについて、ここでは「意欲、やる気」だけでなく、「自分の行動を客観的に見ること(メタ認知)」も重要だと教えていただきました。様々な例を挙げていただきました。

・例えば「やる気」について。「テストでいい点数を取ったらお小遣いをもらえる。だから勉強する。」と「知ること自体が楽しいから勉強する。」は、動機の種類が異なる。「知ることが楽しい」に持っていけるのが良い。

・よくできる人というのは、積極的に調べたり、誰かに「間違っている」と言われていないのに「これは違うのでは」と調べなおしたりしている。学ぶ意欲もあり、メタ認知的でもある。

 

グループで話し合う時間もあり、なかなか理解が難しい「メタ認知」について、先生に質問し、ヒントをもらう場面がたくさん見られました。

・例えば子どもが間違えやすい問題を解くときに、教師が何度も「ここを注意するように」と言っているとする。そのおかげで子どもの心にはその教師が思い浮かび、問題を解く時に「注意しよう」と思えるようになった。その状態はメタ認知のはじまり。だから教師がメタ認知的な発案するほうが良い。

・管理栄養士専攻では覚えることがたくさんある。ただひたすら暗記するのではなく、「あれとあれが関係している」などを意識していけるようなら、メタ認知ができているということ。

 

などなど、イメージしやすい例をたくさん挙げてもらい、学生達も少しずつ「メタ認知」がつかめていったようです。


そして次の回の授業では、「やる気」について、または「メタ認知」について自分なりに調べ、わかりやすくまとめ、同じグループの人に説明してみる、というワークを行いました。

発表までは1週間という短い準備期間でしたが、ホワイトボードを使ったりパワーポイントを使ったり、どのグループも工夫を凝らした発表を披露。将来先生をめざしている学生達とあって、みな自分の言葉で活き活きと説明していたのも印象的でした。

 

最後は生徒役の学生が教わったことを120文字にまとめ、学生と先生が共有しているネットワーク内にスマートフォンで送信し、本日のミッションは終了。

 

ちなみにこちらは送信する前の学生のスマホ画面と、受信した担当の先生の画面です。