カナウカナエル - 学泉で叶う、学泉で叶える。

QURUWA菜園プロジェクト

タネを使って何ができる?
今までと異なる視点で生活学を考える。

ライフスタイル学科 K.Aさん

愛知県・安城学園高等学校出身

地域活性化に向けた活動

地域文化や地域社会について調査・分析・考察から、地域の課題と解決をめざす活動を行いました。今回、私たちが体験したのは『QURUWA菜園』での活動です。
“QURUWA”とは、岡崎市の拠点を結ぶ主要回遊動線の名称で、各エリアで地域活性化に向けて、まちづくりプロジェクトが進んでいます。そのひとつ『QURUWA菜園』では街中に市民参加型のコミュニティ菜園を広げる活動です。そこで私たちは菜園の方々と共に、「種(タネ)」✕「持続可能な暮らし」をテーマに、生活学の視点から新しいアイディア提案する取り組みに挑戦しました。なぜ「種(タネ)」をテーマにしたのかは、2年次の授業において、この活動を進めるにあたり、ゲスト講師として、パーマカルチャーデザイナーの榊さんから自家採種した種を分かち合い、種の繋ぐことを通じて「人と人とのつながり」や「自然の巡りや恵み」「いのちの豊かさ」を体感でき、「持続可能な社会」を自分たちでつくることなどを学んだことがきっかけとなりました。
種(タネ)と言ってもその種類は多く、発芽させて植物を育てる以外の活用法など今まで考えたことがありません。ましてや種(タネ)と暮らしを結びつけるなんて非常に難しいテーマだと、最初はメンバー全員で頭を抱えながらあらゆる種(タネ)について調査を進めました。

ガクセンチャンネル:http://www.gakusen.ac.jp/life/blog/13647
QURUWA 公式サイト:https://quruwa.jp/

さくらんぼの種に新しい発見があった

調査を進めると、さくらんぼの種に面白い特性があることを知りました。さくらんぼの種は温めると保温性が持続することがわかりました。種の中は中が空洞になっていて、熱が溜まりやすい。特性を活かして、海外では「チェリーピロー」と呼ばれる保温性の高い枕があることもわかりました。それらの特徴など参考にして「さくらんぼの種を使ったカイロをつくろう!」という発想が生まれました。布製の袋の中に種を入れ、レンジで温めて、カイロとして使うというアイディアです。袋のサイズはどのくらいがいいのか、布はどの素材がいいか、どのくらい温めたらいいのかなど、試作ではあらゆる視点から考察。研究時期がさくらんぼのシーズンではなかったので、缶詰のさくらんぼをみんなで食べて、カイロに使う分を一生懸命に集めました。

実践的な学びで生活の原点を深く学ぶ

『QURUWA菜園』の方々に向けた発表では、実際にさくらんぼのカイロを温めて実演しました。すると「本当に温かい」「こんな発想はなかった」と驚きの声をいただきました。破棄される種をこうして別のカタチで再利用できるアイディアは「持続可能な社会を作る」という観点でも高く評価されました。
この学科で“生活”について深く学び、改めて「生きることの原点」を学んでいます。今回の活動で地域の方々と交流させていただき、新しい学びや経験をさせていただきました。正直、種(タネ)について深く考えたことはありませんでしたので。この学科での実践的な学びによって、「豊かな生活」とは何かを考えるようになったことが最大の成長だと思います。