キャンパスで見つけた面白いこと珍しいことさりげないことを不定期に取り上げていきます。

産学連携プロジェクト「(株)麩屋万×食物栄養学科」

食物栄養学科が取り組んでいる、創業100年を超える生麩の老舗 (株)麩屋万(麩屋万商店)様より依頼を受けてのメニュー開発プロジェクト。昨年に続き(参照)、2年目となる今年の活動の様子をご紹介します。

〇6月10日 プロジェクト説明
先輩に続き新たにプロジェクトに参加する2年生に向けて、活動の趣旨と求める商品イメージについて、(株)麩屋万の代表 峯田様よりお話しを伺いました。

峯田様から・・・
「低カロリーで栄養価が高くダイエットにも最適な「麩」ですが、若い世代へ魅力が浸透していないという課題があります。幅広い世代に浸透するような岡崎の名産品、全国的にブームになるような商品を目指して提案してほしい!」
「あえて対象や提供の場は定めません。若い世代がSNSなどで「これなんだろう?麩なんだ!」と話題になるぐらい斬新な提案も期待しています。また、学校給食で提供できるメニューを開発し、親子に魅力をアピールするという方法もあります。」とお話しがありました。

加えて、早瀬先生からは「栄養士が考えるという視点を忘れないように。」とアドバイスがありました。

お話しを受けて、学生から「ハート型やカラフルな麩を用いてスイーツを作りたい。」「男性にも人気が出そうなおつまみを作りたい。」「和のイメージが強いが、洋風のものを作りたい。」など意気込みが語られました。また「麩のイメージに捕らわれないパッケージも重要では?」「マスコットキャラクターを作って親しみやすさを出しては?」という意見も上がっていました。

〇7月04日 個々に考えたメニューを試作し全員で評価。

 

〇7月11日 さらにメニューを絞り、改良を加えて8品を提案・評価。

鶏肉を麩に置き換えたチキンナゲットならぬ「FUGGET」を開発したグループは、ファーストフードを思わせる手作りパッケージに盛り付けて提案しました。
「クラムチャウダー」は、学校給食メニューへの提案に向いていると評価されました。
角麩ともち麩を使用した「コロッケ」を2種類作り、味の違いを比べる提案したグループも。麩がつなぎの役目を果たし、特にもち麩はクリームのような味わいに仕上がりました。通常のクリームコロッケよりカロリーが低く設定できる点をアピールしていました。
「生麩を使った簡単ガトーショコラ」はペーストの生麩とチョコレート、生クリームという少ない食材で生チョコレートのような食感が楽しめる一品に仕上がりました。小麦粉と卵を使用していないため、アレルギー対応食としてアピールできる点が良いと好評でした。
生麩の中に肉だねを入れて蒸した「ボリュームたっぷりもっちりシュウマイ」は、肉が生麩から外れてしまうのが課題ですが、味は良いので更なる改良をとのことでした。
他にも生地にもち麩を用いたピザなど、麩のモチモチ感を活かしたメニューが多く提案されました。麩を使うと、生地が冷めても固くならならず美味しさを損なわずに提供できる点が商品化する上で利点になるとアピールしていました。

総評として、代表の峯田様は「胡桃と黒糖の「モチモチくるみホットク」は冷凍しての販売が可能と思われ、商品化に向いている。」と興味を持たれていました。どれも斬新で味も良かったとしながら、製造上の問題があるため今後どうまとめていくか検討が必要ということでした。今後の展開に期待しています。

(株)麩屋万(麩屋万商店)様の公式サイトにて、昨年提案したメニューと今回のプロジェクトについて紹介されています。