カナウカナエル - 学泉で叶う、学泉で叶える。

家田病院のイベント食を提案

栄養・コスト・作業効率など
全てが現場で必要なスキルを習得

管理栄養学科 N.Oさん

愛知県・藤ノ花女子高等学校出身

入院患者向けの献立作成に挑戦しました

専門実践実習「疾病治療・重症化予防」の活動として、家田病院(愛知県豊田市)の入院患者さま向け「イベント食」に携わりました。入院患者さまは10〜90歳代と年齢層が広く、各世代に受け入れられる献立を作成することが課題でした。患者さまの便通を良くするために「食物繊維を10g以上」とし、その他の栄養素についても細かな基準が設定されています。さらに1食分の予算や使用できる食器など、献立の内容だけではなく、現場ではさまざまなことを考えなければならないこと実感しました。私たちグループでは「毎日が話し合い」の日々として、活動を行いました。
さらに食事は見た目も大事。活動の時期が2月でしたので、「バレンタインデー」にちなんだ洋食メニューを提案しました。しかし食物繊維を多く含んだ献立にしやすいため、和風ハンバーグを主菜にした和食メニューにすることに変更。また、日頃食べ慣れた味にするために、地元の味噌を使うなど工夫もしました。

スケジュール管理など作業量は現場さながら

この活動で大変だったのは、献立以外にも考えることが多かったことです。状況把握しながら何を何日までにやるべきかを考えてスケジュール管理したり、複数のメニューを大量調理するために効率のいい作業工程を考えたりと、まさに作業量は現場さながら。その中で、私はチームリーダーを務めさせていただき、大きな学びが得られたと実感しています。
特に感じたのは、コミュニケーションの大切さです。チーム活動ではみんなの意見をより良い計画案としてまとめる必要があります。そのためには、メンバーのチームワークが不可欠。私はリーダーとしてみんなの声に耳を傾け、全員が納得するプランになるよう努めました。また献立作成や意見案の提出などでは、提出期限を意識するなど、社会で活躍するために大切なことを学べたと思います。

現場で活躍する管理栄養士の知識量に感動

将来は管理栄養士として病院での栄養指導に関わりたいと考えています。高校生の時、調理学を学ぶ中で人の健康と栄養が密接に関わっていることを知ったのが管理栄養士をめざしたきっかけです。
この活動では、現場の管理栄養士の方々から直接指導していただけたことも貴重な経験になりました。私たちが考えた献立表を見ただけで、「この味噌の分量では味が薄くなると思うよ」など的確なアドバイス。実際に試作してみると、指摘どおりだったので、「知識量も経験値も私たちとは全然違う!」と驚きました。
病院での栄養指導では献立やデータを見ながら、その方に合った食事であるかを分析・判断しなければなりません。今回のように実際に献立を作成し、調理し、提供する過程を通じて、栄養指導に活かせる知識が養えました。
これからも医療の現場で活かされる知識・経験を増やし、疾病者や対象者へ適切な栄養管理ができる管理栄養士をめざします。