カナウカナエル - 学泉で叶う、学泉で叶える。

体験型授業 スタジオ

愛知県の野菜消費率アップをめざし
野菜を使ったスイーツを開発

ライフスタイル学科 M.Nさん

愛知県・清林館高等学校出身

野菜嫌いの子どもでも喜んで食べたくなるメニュー

高校時代に大好きだった家庭科の先生の母校が愛知学泉大学だったことから、この大学に興味を抱くようになりました。その後、いろいろな大学についても調べて比較しましたが、最後の決め手となったのは「スタジオ」という体験型授業でした。「スタジオ」は、3年次に1年間かけて行われ、それまでに学んだ専門知識を活かして行政や地域、企業とコラボレーションして新たなイノベーションをめざして取り組む授業のこと。私たちのグループでは「MOGU MOGU PROJECT」と題し、野菜嫌いの子どもでも喜んで食べられるメニュー開発に挑みました。
企画立案の背景としては、地元である愛知県が、全国屈指の野菜生産量を誇っているにもかかわらず、野菜の摂取量が非常に低いという現状がありました。そこで、野菜嫌いの子どもを持つママたちの役にも立てるような、野菜をおいしく食べられるスイーツを作るということをミッションに、メニュー開発、調理、レシピをSNSで発信することを行いました。

地域と関わりながら、農家や子育て世代の課題にアプローチ

6人のチームを2人ずつのペアに分け、各ペアで1年の前期と後期、それぞれ2品ずつ考案しました。子どもたちが嫌いな野菜を調べ、使用する野菜や作るスイーツの種類が重複しないようにと相談して進めたのですが、苦味や臭みを抑えるといった味覚面での工夫はもちろん、お菓子作りの肝となる水分量の調整が難しい野菜などもあり、苦戦続きでした。さらに見た目にも楽しく、食べたくなるようにデザイン性も重視。試行錯誤を繰り返し、レシピが完成したときは、チームのみんなで取り組んだという達成感に満たされました。
中でも力作は、「ほうれん草のシフォンケーキ」や「ナスジャム入りクマさんパイ」。特に「ナスジャム入りクマさんパイ」は、ナスがとても苦手な私にとっても驚くほどのおいしさに仕上がっていました。初めてナスをおいしいと思うことができ、見た目のカワイさも相まって、とても印象に残っています。
またプロジェクトの一環として、『JAあいち』様からの依頼を受け、消費量が低下している柿を使ったメニュー開発にも取り組みました。パウンドケーキや照り焼きなどを考案し、子ども食堂で提供も行いました。地域の方々とも関わりを深めながら、農家の方や子育て世代の方など、さまざまな方の課題解決に微力ながら貢献できたと思います。

体験を通じて身についたプレゼン能力なども今後の糧に

「スタジオ」での取り組みで得たもう一つの大きな収穫は、プレゼン能力が身についたことです。チームで考えた過程や完成したレシピをまとめて報告会を行ったのですが、予備知識がない人たちにどうしたら伝わりやすいか、心に響くか、取り組んでみようと興味を思ってもらえるかなど頭をフル回転して、写真の撮り方やパワーポイントで作るプレゼン資料のデザインなどにもこだわりました。
残念ながら新型コロナウイルス感染症防止のため、イベントなどで実際に料理やスイーツを提供するということは叶いませんでしたが、インスタグラムを立ち上げてレシピを公開することに力をそそぎました。インスタ映えする見せ方なども工夫することで、子育て世代の方だけではなく、同世代の学生など、より多くの人に野菜を使ったスイーツを実際に作って楽しんでもらえるよう発信しました。
「スタジオ」での経験は、仲間と力を合わせて一つのことに取り組む達成感や、人に伝えるための発信力、プレゼン能力など、多くのことを学ぶきっかけになりました。授業としての取り組みは1年間で区切りがつきますが、この活動を一過性で終わらせないように、野菜の魅力を伝える取り組みを継続していきたいと思っています。
Instagram:@mogumoguproject2021