教員紹介(現代マネジメント学部 現代マネジメント学科)

氏 名
三輪 昭子 Miwa, Shoko     HPへ 
担当科目
ソーシャルマーケティング入門、ソーシャルマーケティング(企業)、公民科教育法、現代マネジメント実習 など
研究紹介
<最近の研究テーマ>
1) CSR(企業の社会的責任)とフェアトレード
2) エシカルビジネスとフェアトレードタウン
3) サービスラーニングと若者の社会参画
<所属学会>
異文化間教育学会、日本公民教育学会、日本社会科教育学会、日本グローバル教育学会、 社会的企業研究会、日本NPO学会、日本広報学会、(株)公社研倶楽部 ※(株)公社研とは、公共経営・社会戦略研究所のこと
著 書
●「欧州エシカル志向の転移と変換−ネイバーフッド概念の探究ー」 『愛知大学国際問題研究所紀要147号』研究ノート、2016年3月
2014年7月英国エシカル企業視察で得た「エシカル」の考え方が 2015年7月米国のポートランド視察で得た「ネイバーフッド」という 概念と考え方がつながっているように感じ、欧州と米国とが観点こそ 違うが、ともにCSR戦略の中で考え方が共有され、街づくりにも強く 表現されている。都市が環境保全や持続可能性という価値に 転化させながら発展していくのではないかと考察した。

●「アメリカにおけるエシカルという指標の動向ー消費者選好とCSRを強化する試みに注目してー」 (『現代マネジメント学部紀要』第3巻第2号、愛知学泉大学現代マネジメント学部) 研究ノート、2015年3月
「エシカル」の研究の過程で出会った文献、Time誌の特集記事を基礎に、アメリカの消費者の選好とエシカルの判断基準を考察し、その価値観について整理しました。

●「英国エシカル企業に見る連帯経済の要素」(『愛知大学国際問題研究所紀要 第145号) 研究ノート、2015年3月
2014年7月に英国エシカル企業視察で得た知見に、関連する資料として得たエシカル市場やエシカル消費という英国の動きについて考察したものです。視察で出会ったことには、ヨーロッパ社会の中で生き続けていると考えられている、市場経済に対抗する経済活動や、相互扶助と民主的参加を含む連帯関係によって構築されている連帯経済の要素が感じられるフェアトレードなどの認証ラベルの動きが評価されているところに注目しました。

●『グッドワークス!』(フィリップ・コトラー、他著、東洋経済新報社) ハーバード社会起業大会スタディプログラム研究会のメンバーとして共訳) 2014年9月
ソーシャルマーケティングの第一人者とされ、その関連著書も多いフィリップ・コトラーと、共著者2名で著された『GOOD WORKS ! 』は、社会的課題を戦略的で具体的な考え方とリスク管理に言及したもので、「事業の成功と企業の社会的取り組みを成功させる」戦略についての手引書となっている。

●『映画で読み解く現代社会−「ミラクルバナナ」に見るソーシャルビジネスの種』(地域社会デザイン研究 第2号、愛知学泉大学地域社会デザイン研究所)研究ノート、2014年3月
映画「ミラクルバナナ」には、現代さまざまな地域で話題になっているソーシャルビジネスに関係する内容が描かれています。ハイチの生産物、バナナの茎をバナナペーパーにすることで貧困問題、教育問題、そして環境問題を解決できる可能性について考察しました。

●『テキストブック公民教育』(日本公民教育学会編、第一学習社)2013年6月22日
平成22年に改訂された学習指導要領に基づき、日本公民教育学会で編集した書籍です。将来公民教育を担当する人を対象に、公民科の教科としての性格から実践的な学習指導案についてが書かれています。執筆担当は「『青年期と自己形成』に関する学習」で、現代社会という科目での具体的な授業実践に参考となるよう授業づくりの指針と学習指導案例を載せています。

●「北米の社会的企業の定義に関する動向」(愛知大学国際問題研究所)論文、2011年
2011年3月、東海若手起業家塾の報告会で、「日本では社会的企業というと、ほとんどNPO法人です」というコメントを聴いて、他国では違うのかと疑問を持ち課題研究に取り組んだものです。「社会的企業」という概念の定義を、北米という特定地域で整理しています。

●『21世紀社会科への招待』共著(学術図書出版社)2010年
平成20年に小・中学校の学習指導要領が改訂されたのを機に、中学校社会科の公民的分野について特徴と性格を深め、その授業づくりを考察しました。また、現代が多文化共生社会であることを意識的にとらえて社会科での深め方を検討しました。

●『映画で地球を読む −地球市民のための教養講座』(黎明書房)2009年
映画を題材に現代社会の在り方や課題を考察する形式で、@ファストフード、A多文化共生社会、Bアフリカの課題、というテーマでソーシャルな視点を取り入れ、ソーシャルマーケティングの基本的な考え方についてまとめています。

●「コーズ・リレイティッド・マーケティングU−アメリカにおける実態の進化と概念」(愛知大学国際問題研究所)研究ノート、2009年
アメリカンエキスプレス社が開発した社会貢献マーケティング(Cause Related Marketing=コーズ・リレイティッド・マーケティング)について、アメリカでの実態の動きと、それに伴い概念化の変化を考察しました。

●『グローバル社会入門』共著(黎明書房)1997年
冷戦後の世界を方向づけたのはグローバル化であるが、その中でも多様性・多元性のある地域・文化について5つの視点、すなわち@歴史、A宗教、B洋の東西、C多文化、D地域統合を切り口にして考察しました。
授業の紹介
●ソーシャルマーケティング入門
 ソーシャルマーケティングの授業は、社会全体の利益を求め活動している企業、非営利組織(NPO,NGO)、 行政が、どのような社会的課題に対応して行動を起こしているのか。 あるいは、誰のために行っているのか。活動、あるいは行動は何を目標としているのか。 どこまでを達成しようとしているのか。ということを、考え、現代社会の諸課題について学びながら、 その諸課題に取り組んでいる活動事例を参考にしながら、その取り組み方の特徴について学びます。
 ターゲットを決めて、どのように対応していくのかを考えることは、マーケティング的な思考方法と言うことができます。 ソーシャルマーケティングは、マーケティングの思考方法で、社会的課題を受け止め、課題の根源を知り、社会において利益ある対応策を考えるというものです。いくつかの事例がすでにありますので、事例研究をしながら現代社会を考えます。この視点が社会学的な要素です。

学習内容のキーワード

CSR(Corporate Social Responsibility)企業の社会的責任
 企業が社会の中で諸課題に対応していることで、社会の中での存在意義が問われるものです。

NPO(Non-Profit Organization)非営利組織
 社会的課題解決のため組織化し、法人格を取得した団体で、特に非営利ということを強調している。 非営利とは利益追求しないのではなく、利益分配せず、利益を事業に充てることをいいます。

NGO(Non‐Governmental Organization)非政府組織
 社会的課題解決のため組織化し、特に政府(国家)とは違うスタンスで、 国際的な場面で活動している団体。非営利組織に位置付けられるが、非政府であることを強調しています。
授業での工夫
1) テーマ型で、毎時一つのテーマを追究する形で考える形式を取っています。

2) 映像視聴の時間があります。言葉での概念よりも、実際の社会的課題に対応する場面を映像で目に出来るよう、 映画やドキュメンタリーを部分的に視聴するのです。映像を視聴する場合、 視聴ポイントを事前に伝えるので、そのポイントを参考にして、 自分自身の考え(時には感想)をまとめる機会を作ります。 これまでに視聴した映画は『僕たちは世界を変えることはできない〜But we wanna build a school in Combodia.』 『スーパーサイズ・ミー』で、身近な問題として私たちの日常生活を考えました。

3) すでに学んだこと(例えば、高校時代での学習内容)を課題として確認し、 それについて発展させる形で場面を作っていますので、過去・現在・未来を連続的に考えることができる学習内容にしています。
現代社会との接点
 現代社会は、企業だけでなく、さまざまな組織や人々が地域に貢献しています。 その貢献活動の内容についてテーマと視点を持って考えます。そして、現在社会に必要なことを知るだけでなく、 私たちがスキルを学ぶことによって、そのスキルの活用方法を考えることができるようになると思います。
 社会のことを知ることから、自分自身の住む地域、日本、世界の在り方について視野をひろげ、 やがては就職に関わる企業の立ち位置を学ぶこともできると思います。
 昨年、名古屋市がフェアトレードタウンに認定されました。フェアトレードの仕組みを知ることで、 私たちがフェアトレードの必要性を学ぶことになります。グローバル化の課題だけでなく、 労働問題、発展途上国の問題、環境問題、食の安全性までも学ぶことができるほど、諸課題がつながっていることに気づかされます。