教員紹介(現代マネジメント学部 現代マネジメント学科)

氏 名
堀田 裕子 Hotta, Yuko
担当科目
社会学、福祉社会学、社会活動論、社会ネットワーク論、社会福祉論 など
研究紹介
<専門>社会学、理論社会学

<最近の研究テーマ>
身体の社会学、在宅療養のビデオエスノグラフィー

<所属学会>
日本社会学会、日本社会学理論学会、日本現象学・社会科学会、日本質的心理学会
著 書
●「声の回路と手の回路――意思疎通困難者をめぐる相互行為分析」(『現代マネジメント学部紀要』第2巻第2号,2014年)論文
 「はい」=握る、「いいえ」=握らないという「手の回路」を用いた相互行為について、エスノメソドロジーの観点から分析しています。それが問題になるのは、メッセージを適切なかたちで送ることができない時ではなく、むしろ、メッセージを受ける構え(=「受け手性(recipiency)」)を示すことができない時、つまりメッセージを適切なかたちで受けることができない時であると考察しました。

●「生活環境データをいかにして論文へ定着させるか――ビデオエスノグラフィーの経験とエスノメソドロジーの困難を中心に」(『質的心理学フォーラム』第4号,2012年)論文
 日常生活のありふれたシーンをビデオ撮影し、それを詳細に(場合によってはコマ単位で!)見て分析するビデオエスノグラフィーという手法があります。そこでは、当事者たちのやり方(エスノメソッド)の記述が重視されます。しかし、出来事をつぶさに記述するというのは、言うは易く行うは難し…。ありふれた日常のシーン・データをどのように「研究」していけばいいか、自分の調査経験を交えて執筆した論文です。

●「解題 クロスリーの身体論」(ニック・クロスリー著,西原和久・堀田裕子訳『社会的身体――ハビトゥス・アイデンティティ・欲望』新泉社,2012年)
 イギリスにおける若手社会学者、ニック・クロスリーの書いた“The Social Body”を翻訳し、彼の身体論を解説しています。私たちの身体はけっして独立して存在しているのではなく、私たちは社会のなかで身体としてあるということ――本書は、このことを真正面から問うています。クロスリーの書く内容は難解ですが、ぜひ解題を読んでから(!?)読んでみてください。

●「社交としての在宅療養場面」(『コロキウム』第7号,2012年)論文
 在宅療養は、療養者と介護者とのたんなるサービスの授受ではありません。そこは、当事者たちの「社交」の場であり、「主人」と「客人」との相互行為場面でもあります。たとえば「療養者」はシーンによっては「主人」になったり「傍観者」になったりします。こうしたカテゴリーは、あらかじめ「ある」ものではなく、当事者たちによって「実践」されているのです。本論文ではこうした「カテゴリー化」を中心に、「会話分析」という社会調査の方法を用いた分析を行なっています。

●「在宅療養者と介護者の相互行為分析――ある脊椎損傷者の着替え場面に注目して」(共著)(『徳島大学地域科学研究』第2号,2012年)
 本論文は、身体障害者等級1、要介護度5と認定されている、ある高齢者を対象にしたビデオエスノグラフィーで、具体的な場面として、上着や手袋の着脱シーンを分析しています。療養者が相互行為の「指揮」をとる場面、療養者の両手と介護者たちとがあたかも一つの身体を構成しているかのように動く場面など、つぶさに分析すると、身体と身体との相互行為とその秩序が見えてきます。

●「テレビゲーム体験における身体――M.メルロ=ポンティによる時間性と空間性に関する議論を手がかりに」(『現代社会学理論研究』第4号,2010年)論文
 テレビゲームには、画面上にキャラクターが登場し、プレイヤーがそのキャラクターを動かすというものが多くあります。本論文では、プレイヤーの身体とキャラクターの身体の動きに注目して、2つの身体の間でどのような相互行為が為されているかを考察しました。

●「身体の社会学」(西原和久編著『入門 グローバル化時代の新しい社会学』新泉社,2007年)
 本書は、現代的なトピック毎に分かりやすくその問題点やそれに関する考え方をまとめた、社会学の入門書です。そのなかの「身体の社会学」の項目を執筆しました。身体に着目する意義、身体と社会との関わり、身体と自他関係などについて、簡潔にまとめてあります。

●「関係としての身体知――問われない問題圏へ」(『名古屋大学社会学論集』第24号,2003年)論文
 身体がもっている知とは何か。それは生まれながらに備わっているのか、それとも社会的に獲得されるのか。「ムカつく」という言葉をめぐる議論や身体レッスンなどの事例を用いながら、関係論的な観点で「身体知」を分析した論文です。
授業の紹介
●福祉社会学
 少子高齢化が進む現代。とくに若い世代にとっては、 先行きが不透明な時代でもあるかもしれません。 このような現代社会において、老若男女を問わず、 私たちひとりひとりが「福祉」(=幸せ) を享受できるようにするためにはどうしたらいいのでしょうか。 たとえば、国家が国民の「福祉」を実現する仕組みは、 どのようにしてつくられてきたのでしょうか。 また、国家が十分に機能しない場合、 私たちはどのようにして福祉社会を実現すればいいのでしょうか。 本講義では、こうした問いに基づき、 福祉国家や福祉社会に関するさまざまな議論について学んでいきます。
 まず、福祉国家収斂論、福祉多元主義論、福祉国家レジーム論などと呼ばれる、 さまざまな福祉国家論をみていきます。ついで、福祉社会を実現するために必要なボランティアの観点や、 これまで見逃されがちだった、福祉におけるジェンダーの問題や新しい貧困問題に触れていきます。 そして、福祉実践の現場の観点から、 ケアについての考え方や福祉の当事者問題についても学んでいきます。
 時事問題としても取り上げられることも多い、福祉の分野について学ぶことは、 「時代を語る力」を身につけることにつながります。 自分の言葉で現代社会について考え語ることができるようになるためにも、一緒に学びましょう!
授業における工夫取り組み
詳細内容