コミュニティ運営・設計実習の活動状況
- ３年次になると実習が始まります。
今回は2000年度に行われた以下の実習の活動報告を寄せていただきました。
３年生のみなさんには自分たちがどんな活動をしてきたのかを振り返り、２年生・１年生のみなさんには今後実習を選択する際の参考にしてもらいたいと思います。
| 岡田運営実習 | 高橋設計実習 | 渡名喜運営実習 | |
| 中島運営実習 | 中田運営実習 | 保田運営実習 | 安井運営実習 |
| 梁瀬運営実習 | 矢部運営実習 | 山崎運営実習 |
（担当教員の五十音順）
岡田運営実習
担当教員 岡田洋司
"文化遺産"としての古文書の整理をしています 所属学生数 男１１人 女２人
"文化遺産"としての古文書の整理をしています 所属学生数 男１１人 女２人
- "古文書"って知ってますか。ようするに昔の人が書いた文書のことです。ミミズがのたくったような字で書いてあり普通は読めません。でも、これは、昔の人の生き方をしめす歴史の貴重な遺産です。そうした古文書は地域社会のなかにものこっています。それは、ほうっておくとなくなっていくので、地域の人びと、また、教育委員会等行政の人びとがいろいろ努力して、そうした文化遺産の保存につとめています。私のコミュニティ運営実習は地域社会でどのようなかたちで文化遺産としての史料を保存しようとしているのかを知り、かつ、そのお手伝いを体験していただこうという実習です。
昨年はまず、教室でこの地域の歴史を勉強したり、簡単な古文書を読む勉強をしたりしました。そして、刈谷市野田町の野田史料館という場所を見学しました。この野田史料館は、地元のひとたちが地域に残る史料を整理するうちに、自前の史料館をつくってしまったという全国でも珍しいところです。ここでは、館長さんたち、地元の方々にこの史料館の成り立ちと運営の実際をおききし、この史料館にある史料を見せていただきました。ただし、この史料館はいちおう史料の整理が終わっていたので、後期は、場所を豊田市鴛鴨町の鴛鴨公民館にうつして、ここの史料を整理するという作業にかかりはじめました。先ほど古文書といいましたが、実際あつかっているのは明治―大正―昭和の新しいものが中心です。5,6000点ある史料を箱からだして、その表紙をかたっぱしからパソコンに入力して、最終的には史料目録の出版をめざします。今年は、そのとっかかりの部分だけですが、皆さん、はじめて手に触れる史料にとまどいながらも熱心に作業してくれたようです。
（執筆者 岡田洋司）
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担当教員 高橋博久
所属学生数 男２９人 女７人
所属学生数 男２９人 女７人
- コミュニティ設計実習は「設計」というくらいだから、建築技術や設計図を書くなど専門的なことをやりそうな感じの名前だ。しかし、実際は難しいことはやらない。ワークショップというのだが、遊び（楽しみ）ながら「設計」とはどういうものか学んでいく授業だ。
教室もこのために用意されており、大きな机を囲んで座る。例えば、第1講目では自分の正面に座っている人の似顔絵を描いた。似顔絵と いっても美術のようにきれいに描く人もいれば、本人の特徴をとらえて漫画っぽくかく人もいた。人それぞれの似顔絵が完成した。私は普段絵を描くことなど無かったし、絵は下手なので似顔絵を描くのには抵抗があってなかなか描けなかった。第2講目は、自分の手を紙にクレヨンで型どることをした．大学生になってクレヨンを使うとは思っていなかったので少しはずかしかった。しかし、似顔絵に比べれば絵の上手・下手が無いので気軽に出来た。それに見慣れているはずの自分の手をかたどってみると意外に小さいということがわかって面白かった。
絵を描くことというよりも文字以外のものを書くことに抵抗があった私も、回を重ねる毎に絵を描いたりいろいろなことをすることに慣れていった。上手く描くことにとらわれずに、自分の思った通りに描けばいいことが分かった。自分の思ったものが形になっていく工程は他の講義では味わえないおもしろさがある。
一番形になったことといえば今年の学泉祭にだした看板だ。木を使った本格的な看板だったので、ダンボールで作る看板とは違い、木の寸法を測ったり、鋸で切ったり、クギを打つなど大変な作業だった。それに、私の看板作りの班は女の子だけだったので、大きな看板が作れるかどうか内心不安だった。しかし、作業が大変だった分学んだことも多かった。木の補強の仕方や、強度を増すクギの打ち方、色を塗るときの下地の色などを一から学びながら、自分より大きな看板を作ることができた。課題のように看板を作らされているというよりも、「木を切る」「クギを打つ」「絵を描く」という一つ一つの工程を楽しみ、学びながら作品が出来たと思う。
（執筆者 A.T.）
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担当教員 渡名喜庸安
所属学生数 男１５人 女６人
所属学生数 男１５人 女６人
- 私たち渡名喜運営実習では、この４月から岐阜県御嵩町に予定されている産業廃棄物処分場問題を素材に、この問題に関わる様々なことについて勉強し、また、９月には現地訪問にも行きました。御嵩町では巨大な産廃処分場建設が予定されていますが、そのすぐ近くを流れている木曽川への水質汚染など安全性が疑問視されています。そしてその建設の是非を問う住民投票が行われ住民が建設に反対し、住民投票を通じての御嵩町民の運動は全国的にも注目されています。
現地訪問は９月の１８日・１９日に１泊２日で行いました。１日目は御嵩町役場を訪問して町長さんや住民組織代表の方々のお話を伺いました。処分場建設への反対は単に迷惑施設の建設を嫌がった地域エゴではなく、木曽川の水を飲む下流の人たちのことを考えた結果だとわかりました。２日目は岐阜県庁を訪問しました。岐阜県もまた環境保護に力を入れており先進的な廃棄物行政をしていることがわかりました。しかし御嵩町の問題に関しては御嵩町の意見を必ずしも理解していないように感じました。また実際に建設予定地となっている御嵩町小和沢地区にも足を運びました。予定地は予想していたよりはるかに大きく、木曽川がすぐ近くを流れているので非常に驚きました。私たちはこの現地訪問を通じて、実際に自分の目で見て、生の声を聞くことの大切さを学びました。また事前の学習をしっかり取り組んだことが実習の内容を濃くしたと思います。
御嵩町民は産業廃棄物問題を争点とし、産廃で全国初めての住民投票を行い、住民同士の利害対立による危機を乗り越えて、自分たちの町は自分たちで守ろうと努力しました。その結果、住民と行政が互いに意見を交わせるような関係ができて、地域内問題を行政と住民がともに真剣に考え取り組むようになり、コミュニティの発展につながりました。
住民主導のまちづくりをするためには、住民と行政の連携が必要であると御嵩町の活動から学びました。御嵩町は議会の情報公開などを行い、住民も積極的に行政に参加しています。その点では、御嵩町は産廃問題への取り組みを通じて行政と住民の連携がとれるようになってきました。
このような御嵩町の活動が全国的に広がるように、私たちも積極的に取り組んでいきたいと思います。その為に私たちができることは、まず自分の住んでいるまちの問題から見直していき、地域の活動にも、積極的に参加していきたいと思います。
（執筆者 Y.A., T.C., M.H.）
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担当教員 中島豊雄
コミュニティスポーツの実習 所属学生数 男１４人 女８人
コミュニティスポーツの実習 所属学生数 男１４人 女８人
- 学生が地域で行われるスポーツ活動の企画・運営に参加し、スポーツ施設やスポーツクラブ、スポーツ行事等の現実問題を直接肌で感じ、コミュニティスポーツの考え方・進め方についての理論と実践の方法を学ぶことをねらいとした。
- 地区ウオークとスポーツ少年団カーニバル（４名）：豊田市の二つのイベントで６回（日）実習した。高橋地区の"ふれあいウオーク"、石野地区の"牧場ウオーク"では、実行委員会の会議に加わり、大会当日は競技運営、ゲームの司会・進行などを行った。
- 知的障害者のサッカープログラム―スペシャルオリンピックス―（５名）：知的障害者（アスリートと呼ぶ）の１回２時間のサッカープログラムに、合計６回（日）参加し、初歩的なドリブル、シュート、簡易ゲームなど実技指導に携わった。
- 高齢者のスポーツ教室（３名）：名古屋市昭和生涯学習センターの講座「若さを保つ健康体操」教室で、毎土曜日午前中の２時間、全１０回開催のうちその５回に参加した。
- 野外キャンプ（８名）：第１日は愛知青少年公園の概要とキャンプに関する講義、施設見学、第２日、第３日は午前９時〜午後４時まで野外キャンプ場で実習した。
- トライアスロン大会と市民スポーツクラブ（２名）：トライアスロン大会と市民スポーツクラブに参加し、５回（日）実習した。
- 実際に自分の目で見て学び、公園を訪れる人々の表情からたくさんのことを感じ取ることができた。家族でキャンプを楽しんだり、わたしたちと同年齢のグループなども多く、人と人との関わりのなかでコミュニティが芽生えることを知り、野外活動の大切さをあらためて実感した（野外キャンプ、女）。
- 地域のため、何とかして楽しい行事にするのだという役員の熱意が伝わってきた。これが地域住民なんだ、ボランティアの基本なんだと思った。（地区ウオーク）
- 教える相手は自閉症の子だった。アスリート（自閉症の子）に教えるという立場でなく、逆に教わる立場になっていることに気づいた（スペシャルオリンピックス、男）。
前期は、５コースを用意し、学生はそのうち１コースを選択、実習した。
（執筆者 中島豊雄）
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担当教員 中田 實
豊田市逢妻コミュニティ会議の活動の一翼をになう 所属学生数 男９人 女５人
豊田市逢妻コミュニティ会議の活動の一翼をになう 所属学生数 男９人 女５人
- この運営実習では、豊田キャンパスのある逢妻地区のコミュニティ組織の1年間の活動にぴったりとはりつき、地区委員の一員として活動に参加してきました。14名の実習生はまず７つの委員会のどれかに2名ずつ所属し、老人介護法の講座、ソフトバレー大会、花壇の草取り・空缶拾いなど、多様な委員会行事の企画から実行、後片付けまで、熱心に参加してきました。また、地区をあげての３大行事、すなわち逢妻女川クリーン活動（9/9）、公民館を中心とするふれあい祭り（10/1）、そして新成人を祝う会（1/7）には全員が役割をもち、事前準備から当日の運営までのすべての行事に参加して地域活動の進めかたを学ぶとともに、住民の方と苦労と成功の喜びを分かち合いました。
地区の役員の方がたからは、「役割を決めると飲み込みが早く、しかも責任をもってやってくれるので本当に助かった」「会うとちゃんと挨拶をしてくれて、自分たちの態度を反省させられた」「来年度以降もぜひ参加して欲しい」などと、大変高い評価をいただきました。
（執筆者 中田 實）
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担当教員 保田正毅
所属学生数 男１１人 女３人
所属学生数 男１１人 女３人
- 私達は豊田市の６地区にある公民館へ実習に行きました。この実習の目的は公民館という、より地域と密接な関係のある場へ行き、コミュニティを自分たちの身近なものとして捉えられるようになること、問題解決の方法などの実践的能力を身につけることにあります。
私達は各公民館へ実習に行く前に『コミュニティづくりと社会教育』というテキストを使い、地域づくりにおける公民館の役割を学びました。実習直前の打ち合わせ会には豊田市役所社会教育課の方に、豊田市では公民館と地区コミュニティ会議が連携して、地域づくりに取り組んでいることなどを講義していただきました。
私達が実習した若林公民館では、子どもを対象にした「エコアップ探検隊」という講座に参加しました。これは、これからの地域を担う子供たちの「環境意識を高める」ことを目的に、子供たちが地域の自然とふれあいながら、廃品で作ったものを利用し、皆で楽しく遊ぶというものでした。
また美里公民館では、子供からお年寄りまでの全世代を対象とした「美里ふれあいフェスタ」の取り組みに参加しました。「みんなでつくろう地域の輪、人にやさしいまちづくり」をテーマに、日頃の学習成果を発表し合い、交流しあって、地域住民のふれあいの輪を広げようというものです。
公民館での実習をつうじて、私達は色々戸惑うことが多く、自分の役割が分からなくなり、動けなくなったときもありましたが、どんな時も地域の人々や、公民館の方々が暖かく支えてくれました。大勢の人々と関わりふれあうことにより、思いやりや、自分の役割を果たすことの大切さを改めて強く感じ、今まで見えなかったコミュニティというものが、手探りですが少しつかめたような気がします。私達は実習で、その場にとどまっているだけでは、何も始まらないという当たり前のことを改めて実感し、自ら行動することで、コミュニティはより広がるということを学びました。
（執筆者 Y.S., A.S., W.H.）
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担当教員 安井喜行
所属学生数 男８名 女９名
所属学生数 男８名 女９名
- 今年度は「誰もが安心して暮らせるまちづくりの課題と条件」を地域福祉の視点から考えることを基本的なテーマにして実習に取り組みました。豊田市内で社会福祉協議会と連携しながら，障害児者や高齢者とその家族のくらしに根ざした対話・交流を基盤に事業に取り組んでいる団体の活動にボランティアとして参加し，「福祉のまちづくり」の課題と条件を考えようという内容です。
春セメスターは，地域やくらしをどうとらえるか，福祉のまちづくりにおいて取り組む課題は何かなど，ボランティアとして参加するにあたり身につけておかなければならない基本的な視点・考え方を滋賀県彦根市社会福祉協議会「地域福祉活動指針」を素材にして学びました。７月末から実習先に出かけ，秋セメスターは実習体験を通じて学んだことを実習報告書にまとめるためヒヤリングなどにも取り組みました。
知的障害児の自立を支援する会「スモールワン」，視覚障害者センターを兼ねた「つえの里」，自治区主体の宅老所でもある「花園ちゃちゃちゃ」（若園地区），ひとり暮らしの高齢者のふれあいの場を運営している「オモチャ箱の会」（朝日丘地区）が具体的な実習先です。３〜４人のグループに分かれてそれぞれの団体の活動に参加しました。リーダーを決め，グループのまとまりを大切にすることを心がけてきました。
実習前には，「障害児と接することやボランティア活動は初めて」とか「どうすればコミュニケーションがとれるのか」という不安や「ボランティアとして何かをしてあげなければ」という多少の「気負い」もありました。しかし，実際にサマーキャンプや会食会などに参加することによって，ボランティア活動は「面倒みる側」「みられる側」という関係ではない，「同じ地域の住民として，仲間として自主的に取り組む活動」であることを体験できたのではないかと思っています。「学生さんたちのお陰で活動が楽しく進むようになりました」（スモールワン）という感想も寄せていただいております。
実習を通じて学んだことは，「実習報告書」としてまとめ実習先にもお渡しする予定で準備しています。そして，2001年度の実習に生かしていきたいと考えています。
（執筆者 安井喜行）
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春セメスター：中日青葉学園の学習ボランティアと行事ボランティアに参加 担当教員 梁瀬和男
秋セメスター：東邦ガス｢エコロジーフェスタ２０００｣の企画・運営に参加 所属学生数 男８人 女７人
- バブルが瓦礫のごとく崩れ去り、今、どの企業も２１世紀での持続的発展を目指して必死の努力をしています。いろいろな課題に挑戦していますが、各企業は@地域との共生、A環境保全、B社会支援の三つを中心に社会貢献活動には特に力を注いでいます。
そこで私たちのコミュニティ運営実習では、各企業の社会貢献活動を勉強しながら、実際にその一部に参加させていただくことにしました。正直なところ、私たちの申し入れは企業にとっては迷惑なことなのですが、幸いにして、中日新聞社と東邦ガスさんが快く了解してくださいました。
中日新聞は、中部地方の圧倒的多数の家庭で読まれている新聞ですが、中日新聞社会事業団という外郭団体を設立して、福祉を中心とする幅広い社会貢献活動を展開しています。私たちの申し入れに対して、中日新聞社が直営する虚弱児施設「中日青葉学園」（園長・安藤邦俊先生）を紹介されました。登校拒否、いじめ、親の虐待など通常の小中学校では手におえない問題を抱えたお子さん達ばかりを全寮制で教育している施設です。５月１４日（日）、実習生１５名全員で中日青葉学園を訪問し、指導係長の寺井先生から詳細な事前学習を受けました。そして、５月２０日（土）、６月３日（土）の２回、ほぼ全員で学習ボランティアに参加しました。小学生を相手に、１対１で算数や国語を教えてあげるのです。また、６月２５日（日）には、中日青葉学園の公開ボランティアに参加し、他大学のボランティア（個人参加）や周辺地域の一般ボランティアの方々と一緒に、当学園の芝生の張り替え、廊下のタイルの張り替え、納屋の大掃除などを手分けして手伝いました。普通の子供とは少し事情が異なるお子さん達が相手でしたので、ボランティア初体験の学生諸君は当初、相当まごつきましたが、２回目からはずいぶん慣れてきました。数回のボランティアですっかり仲良しになったお子さんもかなりおりますが、彼らが１日も早く社会復帰できることを祈りながら、中日青葉学園を後にしました。
秋セメスターでは、東邦ガスの「エコロジーフェスタ２０００」（平成１２年１０月１日）に参加させていただきました。ガスエネルギーと環境問題について、周辺地域の皆さんにゲームやクイズを楽しみながら理解していただく大きなイベントです。プロの広告会社「大広」が全体の企画・運営を実施するものですが、その一つのコーナーについて、企画案を提出し、さらに当日の運営を全て愛知学泉大学の私たちのチームにやらせていただきたいと東邦ガス・広報部にお願いしました。今思えば、無謀とも思えるチャレンジでしたが、私たちの熱意にほだされて、広報部の大西係長が社内の幹部を説得してくださり、私たちにチャンスを与えてくださいました。
実際には、炭酸ガス吸収率抜群の一年生植物「ケナフ」と、さらに、リサイクルの視点から「牛乳パック」を合成した「紙すき」の体験コーナーを企画立案し、ご提案。私たち学生チームがその「紙すき教室」の全ての運営を担当させていただきました。お子様連れでお越しになったお客様が、夫々ご自分の「ケナフと牛乳パックの合成はがき」を紙すきで作られ、ニコニコしながらお持ち帰りになりました。お客さまにご満足していただくことの「難しさ」と、それが成就できたときの「喜び」を、併せ体験することが出来ました。
（このような難題を見事にクリアできたのも、学生諸君が夏休みにもかかわらず８月中旬から９月末にかけて、連日のように汗だくの努力をしてくれたおかげです。この場を借りて心からお礼を申しあげます。本当に、ありがとう。）
（執筆者 梁瀬和男）
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担当教員 矢部 隆
所属学生数 男１２人 女４人
所属学生数 男１２人 女４人
- 僕たちのコミュニティ運営実習はイベント参加型の実習でした。渥美半島で行われた「世界海洋会議」と「伊良湖フォーラム2000」にボランティアとして参加することで、僕たちは多くの経験を得られました。
６月10日から11日にかけて、あかばね塾（地元渥美群赤羽根町のまちづくりグループ、主に三河湾の環境保護やアカウミガメの保護活動を行っている。）の主催で行われた「世界海洋環境会議」は、渥美半島が面する太平洋と三河湾の環境や海洋生物を通して、世界規模で海洋環境を考える会議でした。10日には、海洋生物学者のジャック・モイヤー博士、シャチの研究野世界的権威であるポール・スポング博士、日本ウミガメ協議会会長の亀崎直樹博士、世界最小のイルカであるスナメリを研究している豊橋在住の海洋研究者の林 正道さんなどの講演とシンポジウムに参加しました。そして翌１１日には赤羽根町の太平洋ロングビーチで、海洋環境の保護の為に海岸清掃を行ない、続いてテレビでも有名なライフセイバー鯨井保年さんのライフセービングのデモンストレーション、ビーチフラッグ大会、ゲーム、コンサートのお手伝いをしました。
「世界海洋環境会議」では、環境保護活動をしている人々によって自分たちの行なっている事、考えている事が話し合われ、私たちは「環境と生物」ということに対して深く考えさせられました。会議の議題の中で、「海岸のゴミがなぜ無くならないか？」という質問に、「ゴミを拾う人がいるから、ゴミを平気で捨てる人がいる。」と言う回答があり、とても印象的でした。
もう１つの、10月８日に開催された「伊良湖フォーラム2000」ではサシバの問題についての講演などが行われました。渥美自然の会（渥美半島の環境保護グループ）主催、日本野鳥の会の協賛で行われたため、野鳥の会の方々が多かったです。
講師の稲田浩三さんは東三河野鳥同好会幹事で、５年間に渡るサシバの春の渡り調査から、時期による成鳥、幼鳥の比の変化など興味ある事実を紹介して下さいました。藤岡エリ子さんは、伊良湖岬のタカ渡りを記録する会の方で、２５年にわたる伊良湖でのタカ渡りの観察記録から、その変動の様子など特徴的な事柄を幾つも紹介して下さいました。岩手大学農学部環境学科の東淳樹さんは、東京大学大学院の時以来繁殖地におけるサシバの生態と生息地利用を中心に研究を進めてこられ、サシバが里山を代表する猛禽類である理由などを講演されました。また、減少しつつあるサシバの繁殖環境の保全についてのお話もありました。私たちは伊良湖に１０月７日から泊まり込み、８日の朝５時に起き、猛禽類の渡りを観察していたので、とても意義のある講義でした。
また講演後、愛知万博の開催、中部国際空港建設の土砂問題についての論議がなされていました。ボランティアでしたが、参加できて、とても良かったと思っています。
100年後、200年後の子供たちのために自然を残そうとする人達がいます。環境を守ろうと努力している人達がいます。今回のコミュニティ運営実習の経験が、今後、そのような人達に、少しでも協力していくことができれば、このコミュニティ運営実習を行なった事に、大きな意味が得られるのではないだろうかと思いました。
（執筆者 K.S.）
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担当教員 山崎丈夫
コミュニティの活動現場から学ぶ 所属学生数 男１６人 女１人
コミュニティの活動現場から学ぶ 所属学生数 男１６人 女１人
- 私たちの実習先は、名古屋市港区の「大手コミュニティ地区」と同緑区の「大高南地区」の２か所です。大手地区では、春の「歩け歩け大会」と冬の「もちつき大会」に、大高南地区では、「夏祭り」と秋の「ふれあい祭り」に参加しました。これらの行事からは、いずれも準備の段階から参加して、イベントの組み立て・任務配置・設営・当日の運営方法などについて実地に学びました。両地区は、名古屋市のコミュニティ地区のなかでもオーソドックスな活動を蓄積している地区です。したがって、行事開催の準備のための会議はもとより、開催後の総括会もしっかり行われています。実習生は、それらの会議のいくつかに参加して、成果や課題を把握することに努めました。
実習生は、大高南地区のふれあい祭りに一番関心をもったようです。それは、実習に慣れてきたこともあり、現地の方々とふれあった実習ができたからであると思います。ふれあい祭りの行事は、けん玉・竹馬・もちつき・子どもみこし・フリーマーケットなど多彩に準備されています。実習生は、役員や子どもたちと協力しあって、これらの催し物の担い手として奮闘しました。ある実習生は、実習全体について、次のようなまとめをしています。「簡単に行われている行事のようでも、裏で運営していく人たちの悩み、忙しさ、組織を運営していくことの難しさを垣間見ることができた。なにもしないで見ているだけやただ参加するだけでなく、何かをつくりだす・行動にでていくことの重要さを学んだ。」 現在、両地区とも後継者養成の問題を抱えていますが、本学の実習生の行事参加は、地区の方々にもなにがしかの刺激になったと確信しています。
（執筆者 山崎丈夫）
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学生研究発表会報告
第11回 豊田学泉祭
学生研究発表会で当学部生が学長賞受賞
- 二十世紀最後を彩る豊田学泉祭は、昨年11月、まつり色・学術色・地域色をサブ・テーマに挙げて実施されました。その学術色のメイン・イベントの一つとして、学生会・経営研究所・コミュニティ政策研究所の三者共催で学生研究発表会が行われました。当初、わがコミュニティ政策学部は最上級生が３年生であることから出品作品が少ないのではないかと危惧されましたが、ふたを開けてみると最終エントリー31作品中、24作品が当学部からの出品に、関係者一同、驚きと同時に安堵感に包まれました。
応募作品は、論文、ホームページ、展示、制作物、絵画など多岐にわたったことから、審査基準・手法等、事前に相当の議論を重ね、11月４日の本審査を迎えました。当日の審査手順は、審査員全員による展示の閲覧をおこなった後、8号館104教室で開催された発表(一組３分間のプレゼンテーション)を聴取し、これらをもとに各審査員による5段階評価とコメントを記入した審査票を集計、まず、得点上位16組を選出(第一次審査)し、これら優秀賞の中から学長賞の選出(第二次審査)に取り掛かりました。当初、学長賞は最優秀者１名に授与することにしていましたが、最後に残った当学部生の２作品に対し審査委員の間で白熱した議論が交わされた結果、いずれも甲乙つけ難く、学長(審査員長)裁定で2作品に学長賞授与を決定しました。審査結果は別表のとおりです。受賞者の皆様、おめでとうございます。
なお、論文等の作品ファイルは本学図書館｢まちづくり広場｣で閲覧可能です。関心のある方は、この作品ファイルと、今回、審査と講評をお願いしました井上先生の｢学生研究発表作品を審査して｣でご指摘の点をよく読んで、第2回学生研究発表会(予定)に参加されることを期待致します。
(文責：研究委員 明瀬)
学生研究発表作品を審査して･･･
- まずは、作品を寄せてくださったみなさんに感謝します。必ずしも、十分な時間があったとは言えない状況の中で、また手続的にも紆余曲折があったのにも関わらず、たくさんのしかもヴァラエティーに富んだ作品が集まりました。審査員として、本当にうれしい悲鳴を上げながら、審査をしました。外部の審査員の方からは、普段から問題意識を持って勉強し、活動しているからこそできることだという賞賛の声が寄せられましたが、私も同感です。
その中で、いくつか共通した傾向・問題点も見られました。論文に関しては、以下の二つのパターンにきれいに分かれました。一つ目のパターンは、資料は一生懸命集めているけれども、そこから作者自身の視点・意見が見えてこないもの、二つ目のパターンは、自分の想い・主張は述べられているが、それを裏付け説得力あるものにするための資料や、当該テーマの議論状況の整理ができていないものです。言うまでもなく、論文では両方の要素がバランスよく展開されていることが、必要条件です。今回のコンクールでも上位に入ったものは、このバランスが比較的とれていた作品です。今後の卒業論文作成の際の参考にしていただければ幸いです。また、論文以外の作品に関しては、プレゼンテーションの大切さが際だちました。勿論、内容が一番重要であることはまちがいないのですが、三分という大変短い時間での報告・審査という条件では、何をどのように発表するのかもまた大きな要因となりました。
中には、プレゼンテーションの準備をしていたにも関わらず、機会が与えられなかったグループもあったようですが、このあたりは審査基準・審査体制も含めて、今後の課題ということになりそうですね。回を重ねていく中で、解決されていくのだと考えています。みなさんも、ご意見やご希望などがあったら、コミュニティ研究所へ伝えていただきたいと思っています。（研究所の皆様どうぞ宜しく…）
最後に、今回は経営研究所のみなさんのご尽力もあり、破格(？)の賞金が授与されました。受賞者のみなさんは、賞金を何に使いましたか？審査発表の会場では、友達との食事につかったり、欲しかったものを買ったりという声や、借金を返しますという声も聞かれました。みなさんぴかぴかの笑顔でした。勿論、自分で頑張った結果ですから、何に使っても良いのですが、審査員としては使い道が少しだけ気になるところでもありました。そんな中で、あるグループは、自分たちの活動のためのお揃いのユニフォームを買ったと報告してくれました。正直、とてもうれしい気持ちがしました。来年も、またたくさんの作品を寄せていただいて、うれしい悲鳴を上げたいものです。外部から審査に加わってくださった皆様、コンクールの運営に当たられた両研究所の皆さん、学生会の皆さん、そしてなにより作品を寄せてくださった皆さん、どうもありがとうございました。
（文責：審査員 井上匡子）
第１回 学生研究発表会審査結果一覧
-
＜学長賞＞
- 朝は、７−８時には起きること。人生は短く、１日も短い。
- それより寝惚け声で携帯に出たら相手の顰蹙をかう。
- 家に電話があった場合、かならずあなたに伝わるように。とくに高齢者のいらっしゃる場合注意。
- スーツのポケットのふた、ネクタイの結び目に注意。靴下は同色。
- ・・・ってことは、紫のスーツなら紫ですか。まあ、そうですがね。
- 男女ともスーツ姿に自信がなかったら、お父さん・お母さんに社会人・企業人の目でチェックしてもらってください。Ｋちゃんはなんでも似合うよ、といっているおとーさんもこのときはシビアにいってくれるでしょう？
- 企業説明会の会場で仲間どうしでもりあがらない。
- ああ、こういう人、うちにきてもらいたくないなと思います。（大手スーパーＤ社人事Ｈさん）
会場に一歩はいったら企業の人の目が光っていると考えてください。実際、よく見ていますよ。 - 説明会では話している人と目が合う場所に座ってください。積極性の問題です。
- パンフレットに書いてあるようなことを手を挙げて質問しないこと。
- 代表例 「初任給はいくらですか？」 「厚生設備はあるのですか？」
質問は質問ではない。あたえられた資料、事前の勉強をもとにいかに的確な疑問を出すことができるかをしめすパフォーマンスの場なのだ。ま、そこまでシビアにはいいませんがね。ほんとはそうです。 - 自分のことは、「わたくし」。「わたし」ではありません。
- 転勤はあたりまえ
- 説明会と予告されながら、そく面接・試験という場合もないわけでない。注意
- 自分のいっていることに自信がなかったら、「小さなことですが」とか「平凡ですが」 ということばをつけてみる。
- 前の人にいわれてしまったら、「前の方と同じようなことですが…」という前置きをして、おなじことをいってもかまわない。ただし、自分のことばで。
- わからないことは、「わかりません」といっていいのです。ただし、ゼミでよくやるように間髪をいれず「わかません」とはいわないこと。多少考える、あるいは、「申し訳ありませんが」ということばをいれると印象がやわらかくなる。
- 30分の面接で、「申し訳ありませんが」を20回くらいいいました。アハハ。
・・・アハハじゃない。 - 面接の基本姿勢は積極的にということです。例えば、パソコンはできますねといわれ、自信のない場合。
- 「基本は学校で勉強しました」、「今は少々自信がありませんが、もしご採用いただいた場合、4月までにはかならずできるようにします」・・・等々、良心に反しない範囲で積極的な答えはあるはずです。
- 不利なこと、たとえば、成績が悪いこと、にはあらかじめ言い訳を考えておくこと。
- 大学生活で何をやってきましたか？という質問の場合、「バイトです」とは答えないでください。もしそう答える場合、そうとうに積極的な意味づけが必要です。
- "座右の銘"もいちおう考えておいたほうがいいみたいです。
- 「人生は重い荷物をもって坂をあがるようなもの」・・・ジジくさ！
- 人事の人、とくに若い人と1対1で接する場合もそれなりの緊張感をもつこと。タメクチをきかない、他人や他社の悪口を少なくともストレートにはいわない。当然、その人はあなたが他の会社で自分の会社の悪口をいっていると判断します。
- 受験勉強もしてくださいね。一般教養の問題集を何度も何度もくりかえすのです。
- 「判例体系」とは… わが国の裁判所で言い渡され、公表された判例を網羅して収録の対象とし、「判例体系」で蓄積してきた判例の要旨を中心に、判例の本文から裁判年月日、裁判所そして判例評釈まで、判例に関するすべての情報を整理、収録したもの。
- 「現行法規」とは… 公布され、施行された日本国憲法、条約（91件）、法律（1,964件、法律扱いの法令含む）、政令（2,473件）、勅令（179件）、省令（3,173件）、規則（439件）。平成12年1月1日までに公布され、平成12年7月1日において効力を有するものを収録したもの。
- インターネットからの情報検索になり、１９８５年から当日の朝刊「総合」「社会」「政治」「スポーツ」「国際」までがアップデートされ検索対象になります。どうぞご利用下さい。
- 菅原 真三子 （コミュニティ政策学部３年）「不登校から考える学校の在り方―フリースクールの実践に学ぶ―」（論文）
永井 智子 （コミュニティ政策学部３年） 「（知的）障害児を持つ母親の心の変化」（論文）
- 鮎川 節子 （経営学部３年） 「子育て応援ホームページ「はじめの一歩」」（ホームページ）
山崎 昌子 （経営学部４年） 「フードサービス業界の環境意識」（論文）
保田ゼミ 代表者 徐 英淑 （コミュニティ政策学部３年） 「紙芝居」（展示）
今枝ゼミ２年 代表者 岩井 敬太 （経営学部２年） 「窓鯖（サーバー）」（展示）
- 大森 英司 他２０名 （経営学部３年） 「クリーンなエネルギーの利用」（論文、制作物）
井口 直樹 他２名 （コミュニティ政策学部３年）「東邦ガス・エコロジーフェスタ2000に企画・運営参加して」（制作物）
氏原 和美 （コミュニティ政策学部３年） 「児童虐待」（論文）
佐藤 大介 （コミュニティ政策学部３年） 「保育」（論文）
寶田 深央 （コミュニティ政策学部３年） 「性犯罪被害者」（論文）
長澤 佳子 （コミュニティ政策学部３年） 「響」（絵画）
成瀬 麻衣子 （コミュニティ政策学部３年） 「児童養護施設の現状とこれから」（論文）
肌附 喜美子 （コミュニティ政策学部３年） 「セクシュアルオリエンテーション」（論文）
麻生 依里 （コミュニティ政策学部３年） 「児童虐待とその背景」（論文）
矢部ゼミ３年 代表者 石川 直樹 （コミュニティ政策学部３年） 「帰化生物の展示」（展示）
- 内田 武志 他５名 （経営学部３年） 「地球環境問題」（ホームページ）
加藤 厚志 他１名 （経営学部３年） 「三山崩しゲーム」（制作物）
服部 正実 他２名 （コミュニティ政策学部３年）「「台湾の民主化」―蒋経国と李登輝の果たした役割―」（論文）
村田 尚史 他２名 （コミュニティ政策学部３年）「高機能広汎性発達障害児への援助―アスペ・エルデの会に参加して―」（論文）
加藤 圭吾 （経営学部４年） 「ティッピング・ポイントの重要性」（論文）
浅井 誠 （コミュニティ政策学部３年）「プロサッカーチーム「ジュビロ磐田」の地域貢献と地域社会」（論文）
井口 直樹 （コミュニティ政策学部３年） 「子供の発達と地域社会」（論文）
河野 恵三 （コミュニティ政策学部３年） 「台湾経済の起点を考える」（論文）
柴田 真由美 （コミュニティ政策学部３年） 「性を考える―性教育の現状と今後の課題―」（論文）
渡辺 哲次 （コミュニティ政策学部３年） 「医療過誤とカルテ開示の法制化について」（論文）
建石ゼミ３年 代表者 伊藤 剛太、柴田 朋也 （コミュニティ政策学部３年）「人権について考える（ホームページ）」（展示）
山崎ゼミ３年 代表者 神野 恭平 （コミュニティ政策学部３年） 「ゼミ研究発表」（展示）
高橋設計実習３年 代表者 小野 大介 （コミュニティ政策学部３年） 「立て看板」（展示）
林ゼミ３年 代表者 松波 薫 （コミュニティ政策学部３年）「台湾暗黒時代〜二・二八事件より考証〜」（展示）
矢部ゼミ有志 代表者 山岡 綾乃 （コミュニティ政策学部三年） 「犬と猫の生き方」（展示）
岡田先生のおとぼけ就職塾 最終回
- というわけで（どんなわけだ？）、この講座も最終回になりました。
それじゃ皆さんお元気で！というのはまずいらしいので、ぜひいっておきたいことだけ書いておきます。
前提２ 講義のとき、机の上にケータイを出している人がいますね。企業説明会では（そして講義でも）絶対にしないでください。携帯電話を机の上においているということは、友人からかかってくれば、今話していることをほっておいても携帯に出るつもりである、つまり友人からかかってくる電話のほうが、アンタが今話していることより重要なんだといってケンカをうっていることになるからです。携帯電話は必ず切って、バッグのなかに入れてください。
期末試験が終わったら…
期末試験が終わったら…私は採点します。あなた方は、就職活動に入ってください。具体的にはリクルート等から送られてくる資料をもとに、これはと思う会社を100−150ほど選んで、はがき・Ｅメール等で資料請求してください。その際、迷ったら請求するという方針でいってください。選びすぎるとだめです。これはお見合いも多分おなじです（よく知りませんが）。また、本学に求人票を送ってくださる企業がすべてと思わず、自分で積極的に開拓する意気込みで、あらゆる情報を駆使してアタックしてください。前任校では、東京ディズニーランドの支配人に手紙を書き、受験のチャンスをあたえてもらった学生がいました。もちろん資料請求をしたからといって全部の企業から返事があるわけではないことも心得ておいてください。
返事がないときの対応。@あきらめる、Aだめもとで問い合わせてみる。
自分しか言えないこと、書けないこと
面接・自己アピール・志望動機等々、就職試験では、あなた自身が自分のことばで話す、書くということが多くなります。企業のほうでもそうしたあなた自身のことばを採用の大きな手がかりにします。その場合、会社のパンフレットを要約したり、抽象的なことばを連ねても説得力はありません。たとえば自己アピールでも、自分は謙虚で、誠実で、粘り強く、実行力があって・・・等々といろいろな美辞麗句を並べる人がいますが、人事担当者からみれば面白くもなんともないし、知っている人が聞けば大笑いかもしれません。あなたは世界中で一人しかいなくて、その一人しかいないあなたしか言えないことを、具体的にいうというのがポイントです。オリジナリティ・具体性ということ。その方法ですが、多分一番てっとり早いのは、自分の経験をおりまぜること、自分の経験に引きつけることでしょう。ただ、「小さいときにお金をひろって交番にいったらお巡りさんが親切だったので、私は警察官になりたいです」程度ではだめみたいです。それはともかく、自分の経験を軸に自己アピール３分バージョンを作って練習してみよう。
くれぐれも志望動機をはっきりと
志望動機があいまいのまま面接にのぞんだら君たちの未来は閉ざされる。ただ、志望動機も具体的でないと。たとえば、履歴書に志望動機を書くとして、トヨタに書くのとホンダに書くのとは違います。あくまで、その会社にそくして具体的に書かないと。今どきラブレターははやりませんが、フロッピーのなかにラブレターのひな型を入れておいて、宛て名だけ変えて出す人はいないでしょうが、会社の志望動機欄になるとそれとおんなじことをやる人がけっこう多いのです。それには、その業界とその会社についてある程度は調べないと。
でも、せんせー、株式会社フクチといわれてもぜんぜんわかんない。 （本郷さんすみません）
たしかに。ただし、中小企業の場合でもその気になれば調べる手だてはいくらでもあります。地域の企業であれば、お父さんやお母さんに聞くのも一つの方法です（多分、やめとけ、やめとけといわれるでしょうが）。
ようは、その会社がどういう会社であるかということふまえて、そのなかで自分がどういうかたちで仕事をして、その会社に貢献できるかというところまでふみこまないと… それから、その業界を志望していることと、その会社を志望していることは別だからね。あくまで、その会社をなんで志望しているかを説明しないと。
コミュニティ政策学部って何ですか？
コミュニティ政策学部って何ですか？コミュニティ政策学部で何を勉強したの？と絶対に聞かれます。それは、商店街の福引でハワイにカップルでご招待！があたった程度のチャンスです。ともかく、人事の人が、あなたの他の人とは違う点に目を向けてくれたのですから。でも、そこで大学のパンフレットを要約したようなことを必死で覚えていったら、たちまち5等ティッシュ1個になってしまうでしょう。ここでも、自分のことばで自分の経験にそくしてという原則でいってください。
そのほか思いついたこと
正直いってもう枚数がつきました。そこで気がついたことを列挙します。最後に、就職活動には根気が必要です。とくに女子学生諸君は気長に。そして、自分を信じてください。 ご健闘をお稲荷り、ではなく、お祈りします。そして、卒論もしっかり。
就職について 就職委員会
皆さん、あけましておめでとうございます。
我が学部の一期生である３年生の皆さんにとって、学生生活の中で最も大切な卒業論文の執筆と本格的な就職活動が始まる時期になりました。
私ども就職委員会では皆さんの就職支援のために、いろいろな活動を実施してきました。秋セメスターの開始（９月２０日）以降も、９月２６日(火)に始まった３週連続の業界説明会、前就職委員長 岡田先生の就職講演会、さらに、豊田市、岡崎市などの若手の公務員を５名もお招きした公務員志望者就職説明会などを矢継ぎ早に実施してきました。
残念ながらこれらの就職ガイダンスには、各回とも５０名程度しか出席していませんでした。ところが、１２月上旬から中旬に開催したゼミナール（専門演習）別の就職ガイダンスには８０％の学生諸君が出席してくれました。遅ればせながら、やっと皆さんも「本気になりだしたな」と感じております。
企業によっては、会社説明会の申込みを既に締めきったところもあるそうです。とにかく、年度末の定期試験が終われば、しっかり事前準備をした上でどんどん企業訪問を始めてください。
公務員志望の皆さんは、７月の試験に向かって具体的な準備を始めていますか。地方公務員の志望者は激増しています。とにかく、７月の筆記試験をクリアしなければ、門前払いです。あと５ヶ月の勝負です。定期試験が終わったら、数年前の大学受験以上の準備を進めてください。
勝負の決め手は「情熱」と「執念」です。皆さんのご健闘を心から祈っています。
図書委員会からのお知らせ
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ちょっと気持ちを落ち着ける場所に 図書館はいかがですか？
本を読んだり、雑誌を見たり、ビデオを見たり．．．
コミュニティ政策学部も３年が過ぎようとしています。
先輩学生がいない中での
はじめての卒業論文
はじめての就職活動
図書館には、
卒業論文を書くための、書き方を優しく教える参考資料
「卒論応援団 : はじめての「卒業論文」ラクラク基本マニュアル」
「卒業論文の手引」
「卒業論文を書く」
図書館のホームページ 「参考資料の探し方」
就職活動のための
「就職活動新聞記事の読み方・活かし方」
「内定をつかむ自己PR」
「就職活動履歴書・提出書類の書き方・見せ方，2002年度版」
ｅｔｃ．．．
みなさんの図書館です。どんどん使って利用した感想や要望など、図書委員や基礎ゼミの先生などへ、遠慮なくお寄せ下さい。判例体系・現行法規CD-ROM検索
- レポートや卒業論文で必要な判例が簡単に調べることが出来ます。
詳しくは、図書館員に！！
〜検索できる端末は〜 ・図書館内の端末 ２台（Libpc11.12） ・８号館４１４談話室の端末 １台
朝日新聞記事検索データベースについて
ご利用の際には、図書館カウンターでお申し込み下さい。
春休みの開館について
閉館日： ３月１日（木）から４月４日（水）まで閉館開館日： ２月いっぱい
４月５日から通常開館
図書館の利用方法、図書資料の検索、開館日程など詳しい情報は、図書館ホームページを見て下さい。
ゼミ用図書コーナー
- 図書館２階の階段を上がって右手窓下に、「ゼミ用図書コーナー」があります。
このコーナーの棚は、ゼミ教員ごとに名札があり、教員が選書した資料を配架してあります。貸出出来るゼミと出来ないゼミがありますので、担当教員に確認してからご利用下さい。
一般資料との区別は、図書資料の背に貼ってある分類ラベルで区別して下さい。
最後に．．．
図書館は、公共の場所です。
本学の関係者以外に地域の方も利用しています。
ソファで横になったり、大きな声で話したりなど他の人が迷惑する事はやめましょう。
昨年も、靴の盗難などがありました。
試験期間に入り利用する人が増えます。
各自の持ち物は各自の責任で管理下さい。
私からの提案 （学生投稿記事）
青春18切符を知っていますか？
- 大学生と高校生の違いは何か。それはいろいろあるが、１つだけ挙げるとしたら、大学は春休みが長い。ただし、正式には春休みではなくて、いわゆる待機期間というヤツである（といっても、途中から春休みに変更されるが）。高校までは、春休みと言うと短く、やはりメインの休みは夏休みといえるが、大学では夏休みだけではなくて春休みも本当に長い。個人的には春休みが１番良い。なぜなら、季節も冬から春になり、少しずつ温かくなる。そんな時、ふと、旅に出たい、遠くへ行きたいなんて思うことがある。
しかし、通帳やヘソクリをみても雀の涙（本当にそうなら困るが）という場合もある。
どこへいくにしても、何を買うにしても景気が悪い今日この頃、少しでも安くしたい。ここでは、今までの旅で特に現地に向かう場合に利用したことのある少しでも安くする方法を述べたいと思う。ただし、私のメインは電車。自家用車で各地へ出かけると言う方法は、好ましくないと考える。なぜなら、行くまでにイチイチ道を調べる、時間がかかる、疲れるなど考えると、やはり、電車が１番ではないだろうか。しかし、電車も廃線（そーいえば、私の住んでいる場所の最寄の路線も廃止されてもおかしくないな）ということもあるだろうし、電車が走らない場所もある。そう言う場所へ行くなら、ある程度現地まで電車で行き、そこでレンタカーを使うというのも方法の１つである。
昔、国鉄と言う会社の時代にある切符が発売されたらしい。その名は、「青春１８切符」。この切符があれば、国鉄の特急や新幹線以外は乗り放題という切符だったそうな。しかし、国鉄は大赤字を抱えて民営化。いわゆるＪＲの登場です。歴史の話はこのくらいにしますが、１８切符はそのままＪＲに引き継がれ、今でもあります。５枚１組で11,500円、ＪＲのみどりの窓口（いわゆる人がいる切符販売場）などで売っています。１枚で１日有効です。改札は何回でも出入り可能ですが、自動改札機は通ることできないので有人改札を通る必要があります。それから、これは注意事項ですが、年齢制限はないのですよ。以前、ある人に「１８切符で旅行に行くんだよ」と話すと、「お前は１８歳じゃないから無理じゃないか？」と言われました。ただ、この人が特別なわけではなくて、どうやら他の人もそういう人がいるらしく、ＪＲの１８切符ＰＲ広告には、「年齢制限はありません」ときちんと掲載されています。
ただし、この切符にはいくつか注意が必要です。まず、販売される期間が限定されています。簡単に言うと、小学生〜高校生までの春・夏・冬の各長期休暇期間です。さらに時期に関して細かいことを知りたければ、ＪＲの主な駅か本屋さんに置いてある１番大きな時刻表で調べましょう。きちんと書いてあります。次に、５枚１組でしか販売されないということです。日帰り旅行なら切符１組で最大５名まで可能ということですが、ただし複数人数で使用する場合には一緒に改札の出入りをしなければなりません。つまり、２人はＡ地点、３人はＢ地点で乗車もしくは下車するということは不可能なのです。またこの切符を１人で使う場合、ＪＲ電車だけを使って５日間の旅行にいくのなら問題はないのですが、それより短い旅行なら少し損をします（もちろん、１日でもとを取れば良いのだろうけど）。例えば１日だけ使う場合切符は４枚残ります。この場合どうするかということを考えないといけません。
青春１８切符の利点は大きいです。特に夏休みの利用の場合ですが、夜行電車が各地へと臨時に増発されます。このときがチャンスです。例えば、名古屋〜東京へ行くには、色々と方法があります。普通や快速の電車を乗り継いだり、新幹線で行く、バスで行く、自家用車で行くなど。東京へ行くときには、自家用車の方が安上がりかもしれません。ただ、絶対に誰かが運転しないといけないのです。こんな時に夜行電車はいかがでしょうか？ ５人で行けば、片道の交通費は2,300円とチョットのお金で済みます。2,300円といわれてもピンと来ないかもしれませんが、東海道本線を利用（新幹線を使わない）すると通常、名古屋〜東京は片道約6,000円かかるのです。しかし、夜行列車で１８切符（11,500円で５回分。１回分は１日有効）を利用すると、片道11,500円で５人分なので１人当たり2,300円となります。この時に使う夜行電車の名前は、「ムーンライトながら」です。
前の文章に出てきたチョットとは、ムーンライトながらの指定席料（ムーンライトながらは全て指定席）と名古屋から安城までの切符代です。チョットの交通費はこの電車の特性です。このムーンライトながらは、岐阜県にある大垣という駅を発車します。この駅を出るのが２３時過ぎ。名古屋に着くのも２３時台です。名古屋からこの電車に乗り込み東京へ向かうと、安城で日が変わります。ここで注意しなければなりません。１８切符は午前０時を過ぎた場合、最初の停車駅までその切符が有効なのです。名古屋からムーンライトながらに乗る場合、名古屋から安城までの切符を買った上で、１８切符も持って改札に入ります。名古屋駅で改札を入るときに安城までの切符で入らなければ、１８切符の意味がなくなります。万が一、１８切符で名古屋の改札を通った場合、安城でその１８切符の効用がなくなります。こういうわけで指定席料以外のチョットの交通費として、名古屋から安城までの切符代が必要なのです。
また、ムーンライトながらですが、特に１８切符の使用可能期間は、指定席を取るのが困難になる可能性があります。なぜなら、１８切符は主に長期休暇期間に発売されるのですが、この「ムーンライトながら」は１８切符で全国各地へ旅行する人にとっての大動脈となっていて、他の電車との乗り継ぎが良いので、人気が高いのです。だから、１８切符使用可能期間は「ムーンライトながら」の指定席が取りにくいのです。本当に取りたいなら、指定席が１ヶ月前から発売されるので、早めに買うことを勧めます。
今回は、当初もう少し他の切符についても書こうと思ったが、スペースの関係上、これくらいにしようと思う。実を言えば、お得切符の情報は、主要な駅のパンフレットに掲載されています。損をしないためにも、まず、足を運んでみてはいかがでしょうか。
（ワライカワセミ）
セクシュアル・ハラスメント相談窓口
労働現場で問題にされることの多かったセクシュアル・ハラスメントですが、このところ教育現場でも相次いでセクハラを原因として処分される例が続いています。新聞報道された分だけでも、一年間で30件を超えています。処分の内容も、懲戒免職（義務違反などのいけないことをしたことにより、クビになること）というかなり重い処分となっている事例がかなりあります。
ここ四ヶ月ほどの間にも、
- 神戸学院大学の教授が、数人に接触したとして、訓戒。
大阪市立大学の助教授が、7人に対し、計24件のセクハラにより懲戒免職。
岡山大学の教授が、学生数人に接触したとして、定職６ヶ月。
広島市立大学の教授が、密室で複数回にわたり学生にセクハラ行為したとして、懲戒免職。
・・・・・・（表現に関しては、新聞報道によっています）
また、これらの事例は、教員と学生の間での事件ですが、早稲田大学の学生が盗撮を理由として、無期停学になった事例、旭川医大の医学生と看護学生の間でのレイプも含む性行為に対して無期停学となった事例（但し、11ヶ月後に復学）があります。これらの事件は、大学としての処分ですが、刑事・民事の裁判で係争中の事件も複数あります。
各大学でセクシュアル・ハラスメントのガイドライン等の防止体制が整備されつつある中、教育現場でのセクシュアル・ハラスメントに対する大学側の意識が変化してきていると言うことができそうです。
とは言っても、佐賀大学のように、教授会・評議会で懲戒免職処分となった教授が、人事院に処分の不服を申立て、その審査過程の公開を求めている等、言い分が食い違う事例もあります。また、上記の旭川医大の事例では、刑事手続で不起訴処分になったのに対して、検察審議会が「不起訴不当」という判断を下すなど、まだまた決着が付いていません。
「こういう形で、もめるぐらいなら、どういう行為がセクシュアル・ハラスメントにあたるかどうか、前もってはっきりと決めておけばいいのに、だってそれさえしなければ、大丈夫なんだから・・・」という声がきこえてきそうです。でも、コミュニティ政策学部のセクシュアル・ハラスメントガイドラインには、そういった行為の列挙はしていません。なぜでしょうか？
それは、みなさんに、自分たちの大学というコミュニティのなかでどういう行為がセクシュアル・ハラスメントにあたるか、またそもそもセクシュアル・ハラスメントをしていけないのは、なぜなのかを、「ガイドライン」や「相談の手引き」を手がかりに考えて欲しいからです。
皆さんからのご意見・ご要望など是非お寄せ下さい。
三年生は、これから本格的な就職活動に入ることと思います。就職活動の中で大学とは違った形で、セクシュアル・ハラスメントに遭う可能性もあります。自分の身を守るためにも、また働く場所としてふさわしいかどうかを判断するためにも、セクシュアル・ハラスメントの角度から、考えてくださいね。
* 1月30日から2月1日までの三日間、佐賀市民会館にて、公開で公聴会が行われる事になっています。
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かめさんの生きもの日記（６）
１０月上旬、愛知県の南の渥美半島には猛禽類（ワシ・タカの仲間）のサシバが集います。早朝、日の出とともに彼らは空に舞い上がり、冬を過ごすために東南アジアへと渡っていきます。その壮観な光景を観察するため、１０月１０日前後の休日には日本中から何千人という野鳥ファンが伊良湖岬に集まってきます。日本の半島は南北に延びるものが多いのですが、渥美半島は東西に延びている数少ない半島の１つです。そのことが、サシバのようにユーラシア大陸の東側に沿って渡りをする鳥たちが一休みするのに良いようです。
渥美半島には空のお客さんがやって来るだけではありません。
今から100年ほど前の1898年、民族学の大家である柳田国男がまだ２３歳の青年のときに伊良湖岬を訪れ、そこにヤシの実が漂着しているのを見つけました。言うまでもなくヤシは熱帯の植物です。この経験は柳田に、黒潮という南の方から連なる『海上の道』を認識させることになり、彼の「日本人南方起源説」につながっていきます。また柳田が伊良湖のヤシの実のことを島崎藤村に話し、藤村が「名も知らぬ 遠き島より 流れ寄る 椰子の実一つ・・・・」の『椰子の実』の詩を作ったことも有名です。それらの故事にならい、渥美町は毎年初夏に石垣島から標識をつけたヤシの実を放流し、それらが伊良湖に流れ着くのを心待ちにしています。
ヤシの実の他にも、表浜と呼ばれる渥美半島の太平洋側には、東南アジア産の昆虫などが見つかることがありますし、砂浜を歩くと、八重山諸島あたりに分布しているフグであるハリセンボンの干物とか、台湾の高雄の住所が入っている乳飲料のビンとか、沖縄で使われている漁具とかを拾うことができます。また表浜は、毎年夏の夜にアカウミガメが産卵にやって来ることでも有名です。さて、私は1996年から渥美半島のカメたちの分布や生態の調査を進めています。この半島にはほぼニホンイシガメのみが分布していたのですが、特に半島の中央部から先端にかけてのカメに、吸血性のマダニがたくさん寄生しているのを見つけ、驚いてしまいました。詳しく調べた結果、実はこのダニは東南アジアに分布し、陸生のカメに特異的に寄生するカメキララマダニだと分かったのです。(この項続く)
今回の話に関連する本です。ぜひ読んでみてください。
柳田国男『海上の道』（岩波文庫・660円）
- あるいはちくま文庫の柳田国男全集１にも収録
- 日本の海岸にはどんなものが流れ着いているのかを、著者の豊富な採集物を元にして解説した事典。眺めているだけで海に思いを巡らし、海岸に漂着物を探しに生きたくなる本。朝日新聞社からも文庫判が出ています。（石井忠『朝日文庫 漂着物事典 海からのメッセージ』朝日新聞社）
- さまざまな漂着物について生態学的な解釈とか評価を加えた本で、石井氏の本が漂着物に対する人間生活からのアプローチに力点があるのに対して、この本は自然からのアプローチという感じがします。平凡社新書にエッセイもあります。（中西弘樹『漂着物学入門 黒潮のメッセージを読む』平凡社新書、680 円）
ことば・コトバ・言葉
「ゼミ生」「ゼミの時間」等の「ゼミ」とは、「ゼミナール」の略語です。'Seminar'は、ドイツ語読みでは「ゼミナール」、英語読みでは「セミナー」と発音され、その意味内容を多少異にしています。
'Seminar'は、ラテン語の'semen'から出ています。それは「種子」という意味で、種子を蒔いて育てる場所を'seminarium'と言います。その本義は「育成場・温室」で、次第に「研究室」へと転用されたのです。
今日、「ゼミ」を「演習」という意味に使っていますが、実は「温室（研究室）に種子（学生）を蒔き、生育した苗を田や畠（社会）に移植する」ことが、その原義でした。
大学の存在理由（raison d'etre）とも言うべき「ゼミ」、即ち「研究室の演習」から、大きく育った学生が世の中に出ることをこの語源は教えてくれます。