Community News No.4 (1999.2)

2年前期開講科目ガイド 研究所シンポジウム開催 岡田先生の就職塾
春季休暇にオススメの一冊 学生委員会だより 学生懇談会レポート
「第9回豊田学泉祭」を終えて 国際交流委員会 映画紹介
かめさんの生きもの日記 セクシュアル・ハラスメント対応窓口

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2年前期開講科目ガイド


アジア史 比較文化論 国際関係論 科学技術と人間
英語B1 中国語B1 日本語B1 外書講読 憲法
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研究所シンポジウム開催


愛知学泉大学コミュニティ政策研究所第4回シンポジウム
テーマ:「外国人との『共生』を考える」 〜 異文化とコミュニティ 〜

外国人の来住が新たに始まってほぼ10年。全国各地で長期滞在化しつつあります。地域コミュニティにおける外国人住民との「共生」とは、あるいはその条件とは何でしょうか。外国人住民と彼らを受け入れてきた地域住民の双方の意見を聞きながら、また「在日」の歩んできた歴史からも学び、わが国が今後歩むべき道や地域社会の抱える課題について考えます。ぜひご参加下さい。

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岡田先生のおとぼけ就職塾      その1


 別にあなた方を暗くさせるつもりはありませんが、皆さんのなかには、就職について今から思い悩んでいる人も少なくないないようです(そんなヤツおるんか、というお気楽な声も聞こえてきますが)。悩むまで行かなくても、何となく将来のことを不安に思っている人は多いのではないかと思います。たしかに"コミュニティ政策学部"というあたらしい学部で、この学部を出てどうなるのかという不安は分からないわけではありません。そこで、今回から『コミュニティ・ニュース』に、毎回?就職委員会のコメントを載せたいと思っています。

 登場人物Aは私(岡田)です。登場人物Bは、私の前任校の学生だった竹田君であり、立川さんであり、若林さんであり、その他何人かの卒業生たちです。この数年間、こうした問答を卒業生たちとくりかえしてきました。これは、彼らだけの問題ではありません。
 文部省のある統計によると、今や四年生大学卒業者のうち3年以内に転職するものが、3分の1に達しているそうです。
 それが、良いか悪いかはここでは言いませんが、引っかかるのは"そのときは、とにかく内定をとることばかり考えていて…"という言い方です。
 今、将来の希望がはっきりしている人はごく少数でしょう。それは、それでかまわないと思います。自分自身を考えても大学一年の頃には、将来の進路なんて考えませんでした。でも、徐々には、そうした問題を考えた方がいいとは思う。大抵の人は、就職活動の段階になってやっと考え始める。その結果、志望をかためないまま試験にのぞんだり、就職してから悩む人も少なくありません。会社をやめる率の高さは、そうしたことが、一つの原因にはなっているようです(問題はもっと根深いのですが…)。

 そろそろ、オヤジの説教が入りますが、仕事は、多分、単に食べていくため、あるいは遊びの費用を得るための手段ではないと思うのです。私たちは、さまざまな人間的な可能性をもっているはずです。仕事もそうした人間的な可能性を開花させる場所として考えるという面も必要なのだという気がします。またそうした仕事についたとき充実感があるのではないでしょうか。そのためには、今は、いろいろ迷いつつ、自分のやりたいことを見つけてください、という平凡なこというしかないです。どうか、自分の道をさがすためにということは、自分自身をさがすために、迷ってください。迷うことをこわがってはイカンです(迷いっぱなしも困りますが…)。

     それからもう一つ…
 去年の11月と12月に、豊田学舎と浜松で"保護者懇談会"がありました。当然ですが、就職の問題は保護者の方々の大きな関心でした。

 そのとき私が答えたことは次のようなことです。
 たとえば、今、就職試験にいくと、"集団討論"という試験があります。7、8人をグループにして、一人司会者をきめます。そして、テーマをあたえて具体的に討論するのです。そうすると、何も意見を言えない人がでます。さむいことしか言えない人もいます(ほらほら君のことだよ、××君)。人の意見を聞かず、強引に自分を主張する人がいます(やはり君のことだよ、××君)。人事担当者はそうした討論をじっと観察して判定を下します。
 たしかに資格も必要かもしれません、受験テクニックも必要かもしれません。 今でも試験に四文字熟語なんて古典的なものが出るのです。(○肉○食=弱肉強食を焼肉定食と書かないように)、露骨にいえばコネもあったほうがいいのかもしれません。
 でも、一番重要なのは、たとえば、こうした討論のなかで、人の意見を聞きつつ、自分自身の意見を堂々と主張できる力です。排気量の小さな車に、ごてごてとオプションをつけたら、走りが悪くなるか、バッテリーがあがりやすくなるけど、基本的な力がないのに資格に走ったら、それと同じことです。とりあえず、ゼミのなかで、とにかく1時間のうち最低1回は何でもいいから自分の方から発言するという習慣を身につけることです(ぜひ、3年のゼミでやってください)。また、レポート等を本気で書くことです。本気でサークル活動をやることです。そして、話をえらく具体的にしますが、2年後の今頃次の質問に答えられるようにしておいてください。

    
ご健闘を祈ります!!

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春季休暇にオススメの一冊

1.本のタイトルと著書名・出版社   2.この本を薦める理由  3.この本の内容

中田 實先生のオススメ

  1. 『活字博物誌』(椎名誠著・岩波新書 640円)
  2. 作家で探検家でもあるシーナ・マコトが、本を読むことの面白さをたっぷりと教えてくれます。できたら、同氏の前著『活字のサーカス(岩波新書・640円)』も覗いてみてください。
  3. 「ガリバーの悩み、ゴジラの反省」、「しゃがんで何をする」、「ナゾの一角」、「字のヨロコビと悲しみ」、「イライラ苛々する本」、「科学はキライだ」等、全部で22の項目について、笑ってしまうような鋭さで未知の世界に切りこんでいきます。

中島豊雄先生のオススメ

  1. 『スポーツの危機〜どこが間違っているか〜』(J.ミッチェナー著 宮川毅訳・サイマル出版会)
  2. 著者はピュリッツァー賞受賞、ベストセラー作家の面目躍如といえようか、上下2巻であるが一気に読み切ることができる。アメリカ社会のスポーツの隆盛の裏に潜むスポーツの危機、スポーツがその楽しさと人間性を喪失したとき、スポーツはどうなるかを警告する。ミッチェナーが扱っている問題領域は大変に広く、現代スポーツの社会科学的理解を深めるのに最適の書である。
  3. 現代のスポーツの何が問題か、健康のためのスポーツ〜その効果と危険性、歪められる子どもスポーツ、スポーツのなかの差別、大学スポーツの汚染源〜」流大学が大衆にスポーツを娯楽として提供することを義務づける国アメリカ、栄光と悲劇〜競技者たちの人生像、競争と暴力〜スポーツの荒廃を促すもの等々。ミッチェナーは社会の中をくまなく回り、生の体験や人間的エピソード、そしておびただしいデータを集めた上で、アメリカ社会に内在する現代スポーツの問題を掘り下げている。20年前の書であるが、ミッチェナーが提起した問題は、今も一層深刻さを増している。"アメリカの問題"と見られるのが実は日本の問題でもある。

西山恵美先生のオススメ

  1. 『AMERICAN FOLKTALES(アメリカの昔話)』 (講談社英語文庫 640円)
  2. 4月から皆さんと英語の学習をしてきましたが、長い春休み中も横文字を忘れないでほしいので、この本を選んでみました。絵入りで楽しいですよ。これを読んだらこの文庫の別のもドウゾ!!
  3. アメリカに伝わる15の短いお話が入っています。内容については、まず読んで下さい。

保田正毅先生のオススメ

  1. @『100万回生きたねこ』(佐野洋子作,絵・講談社 1,200円)
    A『セロ弾きのゴーシュ』(宮沢賢治作,いもとようこ絵・白泉社 1,400円)
    BCD『セロ弾きのゴーシュ』(林光作曲,藤原真理チェロ演奏・DENON CoCo 80180・3,000円)
  2. @物語は、若者や大人が読んでもわかりやすく、楽しく、そして意味深いです。
    A物語の世界をそれぞれ素敵にイメージ化した絵本とCDです。
    BCDの作曲家、林光氏は、愛知学泉大学の歌の作曲家でもあります。
  3. 書店で手にとってみれば一目でわかります。春休み彼氏(彼女)と一緒に素敵な絵本を楽しんでみたらどうでしょう。もちろん一人で楽しむのもいいですよね。

山崎丈夫先生のオススメ

  1. 『地域が動きだすとき』(広松伝他著・農文協)
  2. 環境、医療、食生活、農業、教育5つの分野のまちづくりの原点を具体的なとりくみの事例に即して記録されています。まちづくりのイメージをつかんでもらうために役立つと思います。
  3. たとえば、広松氏の「川さらえが甦るとき水と共にある暮らしもまた甦る」は、水郷・柳川市での堀割浄化の運動から、水は自分の命であるという事をつかんでいきます。都市下水路にしていくという堀割りうめたて方針をもう一度川ざらえから市民総出で再生にこぎつけてい流が、まちづくりの本質を伝えてくれます。

沢 恒雄先生のオススメ

  1. 『大学で勉強する方法』(A.W.コーンハウザー著・山口栄一訳)
  2. 大学でのStudyのあり方をまだ知らない学生がいる。
  3. 大学でのStudy方法について

後藤秀爾先生のオススメ

  1. 『アルジャーノンに花束を』(ダニエル・キイス作・早川書房)
  2. 授業で紹介しましたが、これは人間の幸せや生きる価値を問いかけてくれるすぐれものです。SFの名作でもありますから、是非。イイシゴトの小説ですよ。
  3. 知恵遅れのチャーリーが天才になっていく、というお話です。詳しくは読んでのお楽しみ。

村林聖子先生のオススメ

  1. 『内田春菊の悪女な奥さん』(内田春菊著・メディアファクトリー1000円)
  2. 結婚をテーマにした内田春菊のマンガです。自分の結婚に対するイメージがどんなものなのかもう一度よく考えてみませんか?男性にも女性にも読んでほしい一冊です。

建石真公子先生のオススメ

  1. 『埋もれたエイズ報告』(桜井均著 NHK取材班編・三省堂)
  2. "薬害エイズ"や"HIV訴訟"については、皆さんも断片的には知っていると思います。この本は、そうした知識とつなぎ合わせ、「なぜ、薬害エイズは起こったのか」、「なぜ、日本の血友病患者5,000人のうち2,000人がエイズ感染したのか」、「なぜ、管直人元厚生大臣は謝罪したのか」また、「なぜ、ミドリ十字を始めとする製薬会社が土下座をしたのか」等の問いを、明確にしてくれます。
     私たちの生きている社会は、身近な社会や地域だけでは解決できないことがたくさんあります。国の行う行政が、その最大のものです。生命や健康を守るという根源的な責任を、国は負っているわけですが、これまでの数多くの"薬害"や"公害"の歴史は、国の政治が、国民のためではなく、一部の財界と官僚の利益のために行なわれていることを、この本は示しています。
     前期の憲法を選択する人はぜひ、そうでない人も、国の政治が、私たちに密接に関わっていることを知るために、読んで下さい。

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    学生委員会だより


    1.「学生生活に関するアンケ−ト」
    「学生生活に関するアンケート」調査にご協力いただきありがとうございました。全員のものは集まりませんでしたが、多くの学生のみなさんの意見をお寄せいただきましたので、学生の総意としてまとめることができそうです。これからの活動の方向性と重点のおきどころを決めるうえでの貴重な資料になります。現在集計中ですので、まとまったらまたこのニュ−スで報告します。
    2.「第2回学生懇談会」
    昨年の11月24日に「学生との懇談会」を行いました。教員9名に学生4人の参加がありました。人数は少なかったのですが、その分実りある議論ができたと思います。今後も続けて行きたいと思います。
     でも、学生のみなさんも、要求するだけしておいて、どうすることができそうか、という話をする段階ででてこなくなる、というのはどうしたもんでしょうか。例えばスク−ルバスの問題でも、多くの人たちが大変な努力をしているところなんだ、ということを分かってもらいたいと思っています。すぐには結果の出てこないことばかりですが、結論を急がず、攻撃的にならずに取り組むことを知らないままでは、何事も実現させることはできないことにも気づいて欲しいと願っています。
    3.「スクールバス問題」
    スク−ルバス問題について学長の考えをお聞きしています。
     スク−ルバスの増発、駐車場の確保などが、豊田学舎の切迫した問題であることは十分認識している、というお話を学長からもらっています。とくにスク−ルバスについては、コミュニティ政策学部が完成した時には、対応できなくなると思われるため、全学的に(つまり岡崎学舎も短大も系列高校も含めて)解決策を探らないといけないことであるので、現在事務局長を中心に大変な努力を重ねているところであるので、理解と協力をしてもらいたいとのことです。学生委員会としても、次の段階での対応やアイデアを検討しているところですが、学生の皆さんも関心を持ってみていてください。
    4.「交通安全講習会」
    交通安全講習会を、今年度は4回行いました。
     学内への車での入構・駐車のためには許可証が必要です。許可証は、運転免許取得後6カ月間の無事故・無違反を条件として、この大学で行われる交通安全講習会を受講した場合に、交付しています。事務局学生課の窓口で受け付けていますから、必要な人は訊いて下さい。
     なお、交通安全講習会は、大体年に4回程度行う予定ですから、車で通おうという人は、掲示に注意していてください。
    5.「来年度新入生歓迎会」
    来年度の新入生歓迎行事の企画をすすめているところです。
     各ゼミから選ばれた代表を中心にして、コミュニティ政策学部の学生主催の新入生歓迎行事の実行委員会がスタ−トしています。委員長は細川渉くんと聞いています。今年は「オリエンテ−ション2」としておこなったものにあたります。すこしづつでもこの学部をより住みやすいものにしていくためには、みんなで自分にできることから力を尽くしていくことしかないんじゃないでしょうか。「自分たちの生活の場は、自分たちで良くしていく」ということは、コミュニティ創りの基本のように思います。
     実行委員の肩にかかった重さや大変さを思いやれる心を、自分のなかに見つけて欲しいと願っています。
    6.「学生の声 専門委員会」
    「学生の声」を立ち上げるための専門委員会ができています。
     今年度中に立ち上げて、来年度から実施することを目標にして、学生の意見をいつでも聞ける目安箱のようなものをつくろうとしています。上手に運営するための条件をきちんと整えることは案外むつかしくて、そのための専門委員会が今検討しているところです。この学部の委員は山上先生です。聞きたいことのある人は、どうぞ。
    7.「第9回学泉祭」
    学泉祭も無事終わりました。学泉祭の実行委員として努力してくれたみなさん、ご苦労さまでした。この行事は、これから地域とのつながりを作っていくときの大事な手がかりになると思います。来年は、また仲間を増やしてもっと楽しい企画をやりましょう。
    8.ちょっと一言
     これでみなさんは1年生から2年生になります。2年生は、自分でやりたいことを見つけて、自分の意思と好奇心を持って色々なものに取り組まないと、何をしているかわからないうちに過ぎていってしまいます。
     若者には何もしないでボンヤリぶらぶらしている時間も必要ですから、あんまり危機感をつのらせることはありませんが、一つぐらいは自分で取り組むのに面白そうなことを見つけておくと、これからの人生全体が生き易くなってきますよ。人の手助けをあてにしないで、自分の人生は自分で生きるんだ、という姿勢をもっと育ててくださいね。

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    学生懇談会レポート    <学生スタッフ編集記事>


    昨年の11月に「第2回学生懇談会」が開かれた。これは、前回の懇談会での学生からの要望に対する解答を行った上で大学の活性化について話し合うために開かれたものである。この会に、私も一学生の立場で出席してみた。

      平成10年11月24日火曜日に「第2回学生懇談会」が豊田学舎8号館209教室で行われた。この学生懇談会には、有安経営学部長、中田コミュニティ政策学部長をはじめ教職員9名に学生4名(学生会1名、コミュニティ政策学部学生3名)の参加があった。議題になった問題は、バス問題、学校の活性化などであった。

      まず、最初に上がった議題は『バスの増便問題』であった。来年度からの学生の増加に対して現在のスクールバスの輸送力では対応が出来ない。これは現在も大学全体にとって深刻な問題である。公共機関、またはそれに準ずる形での、来年度の4月運行開始を目標に外部との折衝を行っており、結論を待って欲しいとの解答であった。

      また、この問題の時に、以前にあったコミュニティ政策学部の学生による署名についての話もあった。これは、バスの増便問題についてコミュニティ政策学部の学生が署名を集め、学長に直に渡した事についてである。この方法について「『ゼミの先生に話す』、『学生会に話す』という方法があったのでは?」、「要望をまとめるのは非常によい方法であるが、いきなりトップに突きつけるのはどうか?」 などという話があった。大学には、組織というものがあり、手順を踏んだ方法をとって欲しいことであるようだ。

      その問題の後に、大学の活性化についての論議もなされた。これについては、「入試の時、面接を行なってはどうか」や、「図書館、コンピューター室の時間の延長」、「学内での学生の働ける場の作成」、「ゼミ室を学生の溜まり場にしたらどうか」という案が挙がっていた。

      今回の目標であった大学の活性化は、学生と教職員が鍵を握っている事は間違いない。大学の活動はキャンパスに止まらず、広く展開しなければならない。学生側は小人数の参加であったが、よい懇談会であったという中田学部長の話で学生懇談会が締めくくられた。

    学生編集後記
     今回、「第2回学生懇談会」に参加してみて気になった事だが、学生懇談会にもかかわらず学生より教職員の方が多いという現状はどうなのであろうか?。確かに学生側の「時間が無い」とか「出ても無駄だ」という気持ちは分からなくも無い。しかし、出てみなければ現状が見えてこないのも事実ではないだろうか?
    また、今回の懇談会に出席してみて、思っていた以上に学校側も動いているという事実を知る事が出来た。だが、こういう場でしか学校側が動いている事実が見えてこないというのは少々問題ではないかと思う。出来る事なら、少しづつでも学生側に情報が流れてくると安心できると思うのだがどうであろうか?(学生スタッフ・高野)

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    初めての学園祭−New−COLORS
    「第9回豊田学泉祭」を終えて


     11月21・22日(土・日)の2日間、愛知学泉大学豊田キャンパスにてコミュニティ政策学部にとっては初めての学園祭「第9回豊田学泉祭」が行なわれました。当日は、「X−GUN」や「浅草キッド」によるライブや「安城学園オーケストラ」による演奏など盛りだくさんのステージ発表や部活やサークル、ゼミなどの模擬店、また校舎の中では、各ゼミが日ごろの成果を発表していました。
     コミュニティ政策学部では山崎ゼミと中田ゼミが合同で行ないました。そこで、今回中田先生、山崎先生、両ゼミ生を代表して、流君に感想をいただきました。

      中田先生
         学泉祭への基礎演習展示のねらい(意図)
      • ゼミの活動を外部の人(とくに市民)に見てもらう。
      • ふだんは見られない情報(今回はビデオ作品)を知る。
      • ゼミ生の交流を深める
      • 学年のタテの関係を作る場とする(今後、中田ゼミ生の学年をこえた行事としていきたい)
      山崎先生
      1. 学園祭への積極的かかわりの場として位置づけた。
      2. ゼミ報告としての出品者を2人にしぼった(テーマをしぼった)ため、他のゼミ生は十分に参加できなかった。
      3. 報告を担当した学生はテーマについて問題意識を鮮明にし、まとめる機会になったのではないか。
      4. 学生の中に、学園祭の位置づけがもう一つ不明確なのではないか。サークルの発表の場か、ゼミ活動の発表の場か、意味あいを明確にする必要があるのではないか。ゼミ発表の場の一つとすれば、学生の関心も高まると思われる。
      5. 教員にとっては、ゼミとして報告パネルを作ったりした準備の過程は貴重な経験であった。
      流君
        今回のゼミ発表は掲示物やビデオを通して多くの人と話し合いお互いの意見を交換しあうことを目的にしていました。
        しかし、実際に見にきていただいた人はきわめて少なく、とても雑談できる状況ではなかった。
        企画、方針としてはコミュニティ政策学部の考え方に沿うすばらしいことだと思うので今後は広報活動や地域の人たちに積極的に働きかけ、多くの人とふれあえるものとしていきたい。
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    国際交流委員会


    安城学園“留学生を囲む会”
    クリスマス・パーティーが行われました。

     去る12月10日午後5時より、豊田学舎第二食堂においてクリスマス・パーティーが開かれました。このパーティーは例年、安城学園の各設置校(安城学園高校、城西高校、短大、愛知学泉大学)の留学生と関係の先生方、学生が集まっておこなわれていました。今年はコミュニティ政策学部の留学生も参加し、盛大におこなわれました。
     ふだん勉強やアルバイトで忙しい留学生も、このときはご馳走を頂き、なかなか話せない先生方や友人たちと語りあい、ま たお互いに持ち寄ったプレゼントの交換もあり、楽しい一時を過ごすことができました。学生の中にはフロッピーディスクを 持ってきて、デジタル・カメラを先生にお借りして、写している学生もいました。自分のパソコンに取り込んで何かレポート でも書くのでしょうか。(ちなみにこのコミュニティ・ニュースで使っている写真はデジタル・カメラで写したものです。)
     楽しい時間はあっと言う間に終わりに近づき、「ぜひ来年もまた参加しましょう」と言い合いながら、帰途についたものでした。 今年参加されなかった方は、ぜひ来年参加してください。今年の参加者は、留学生13人を含み合計62人でした。

    トヨタ自動車見学会
    「クリスマス・パーティー」に引き続き、昨年暮れの12月21日月曜日、「トヨタ自動車見学会」が行なわれました。見学会は、トヨタ自動車堤工場、トヨタ博物館の見学という事で行なわれました。堤工場では実際に車が作られている様子が見られ、あまりに近代的な施設やロボットで車が作られている様子に留学生一同大変驚いた様子でした。その後トヨタ博物館では、見学してきた工場での内容が大型スクリーンに映し出され、日本語、英語、中国語の3カ国後で説明されていました。
    なお、当日は、留学生(4名)に混じって経営学部の日本人学生(4名)、北京第二外国語大学からの交換教授で経営学部客員教授の廬先生、大学職員(4名)、そしてコミュニティ政策学部の教員(4名)と多彩な顔ぶれでした。
    また、経営学部の学生の中には、昨年、北京第二外国語大学に留学した学生もおり、流暢な中国語で中国人留学生と交流している姿も見られ、大変頼もしく、すばらしい事だと思いました。職員の方、運転手の方は9月に行なわれた「留学生研修旅行」にも参加された方々で、留学生ともいっそう親しさを増す事ができたのは大変嬉しい事でした。

    留学生小学校訪問
    10月27日に豊田市立中金小学校から「国際理解教育授業」に留学生6名が招かれました。中金小学校は、全校生徒57名という小さな学校でした。6名の留学生が各学年の教室に入り、自己紹介始めに地図を見ながら母国の紹介をした後、母国の遊びをいっしょにやったり、小学生が勉強して予め用意した質問に答えるなど、とても楽しい時間を過ごす事ができました。また、給食もごちそうになり、初めて食べた給食に「おいしい」と、大変喜んで帰ってきました。

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    映画紹介

    ホントの自分は、 バラ色の空想の中でしか生きられないの…?
    「ぼくのバラ色の人生〜Ma vie en rose〜」
    監督:アラン=ベルリネール、主演:ジュルジュ=デュ=フレネ

       「ばら色の人生―La vie en rose−」というシャンソンがある。戦後のフランスの暗い世相の中で、「あなたの愛があるなら、それはばら色の人生・・」と歌う明るいメロディがはやった。戦争の傷跡も消えず物のない時代に、人々は恋をすることでひとときの夢を求めた。戦後の日本でも一時期シャンソンが流行し、60年代から70年代にかけて銀座8丁目の「銀巴里」で、石井好子や美輪明弘が「ばら色の人生」を日本語で歌った。「ばら色の」人生という言葉は、日本語の表現としてはなじみが薄いが、当時の日本にはまだ少なかった「自由で楽しい恋愛」、愛や幸福の象徴として受け入れられた。今、ここにはないが、いつかくる幸福な人生の夢が、「ばら色の人生」なのだ。

       「ぼくのバラ色の人生」の主人公のリュドビック(男の子・7歳)は、バラ色(ローズピンク)のドレスを着てピンクのルージュをつけ、笑顔で登場した。新しい家の引越しパーティに集まっていた近所の人々は、リュドが男の子とわかると戸惑いの表情を浮かべ、父親のピエールは不機嫌になった。女装をする息子という現実に耐えられず、イタズラにしてしまおうとする。

       女の子のようなリュドを眩いような視線で見入っていたのは、隣の家の男の子ジェローム(7歳)。リュドの耳から長く下がっていたイヤリングが芝生の上に落ちたのを見て、そっと拾い上げ、ポケットに入れる。そのイヤリングは、小学校の教室で宝物を見せあう時間に、ジェロームの宝物として、おもちゃのトラックの荷台に乗せられていた。

       リュドとジェロームは仲良くなり、よく一緒に遊ぶようになったが、リュドが「ぼくが女の子になったらジェロームと結婚するの」と言い、結婚式のまねごとまでしたため、周囲の大人によって二人は引き離されてしまう。リュドの素直な思いと、周囲の大人の考え方は微妙にすれ違う。自分をただ女の子と思い込んでいるリュド。リュドに、「おかま(tappette)・同性愛者」というレッテルを貼り、異常な存在として排除しようとする周囲の人々。結局、リュドは小学校を辞めさせられ、バスで1時間もかかる遠くの学校に通うことになる。それまで仲の良かった隣人や友人が、ひとたび「異常」と判断することによって、リュドの一家を追い出そうとする。ガレージにtappetteと書きつける。地域住民の恐ろしさは、理屈では話が通らないというところにある。感情や思い込み、偏見、あるいは多数決で異分子を排除しようとする。

       リュドのせいで父親が仕事を失ったと知って、リュドは「男の子として」生きていくことを決める。しかし、つらいとき、リュドはバラ色に色のついた夢を見るようになった。ローズピンクのドレスを着たリュドが、ジェロームと手をつないで歩いている。まわりの動物も祝福している。空を飛び、地上にいるみじめなリュドを見下ろす。バラ色の夢の中では、リュドはいつわりのない自分になれ、そんな自分をみんなが愛してくれている。リュドは、精神分析医に通わせられるが、自分では病気と思っていない。両親を安心させたいためだけに、医師の元に通っていく。リュドを見守る医師の「大きくなったら、周囲の人に、自分の思っていることを説明できるようになるわ」という言葉は印象的である。幼いこと、変わっていること、少数者であること。自らを守る力の脆弱なリュドに、両親をはじめとして大人は言葉の暴力を平気で振るう。変わっていること、社会の少数者であることは、なぜそんなに悪いことなのか。最後は、両親がありのままのリュドを認めようとして抱きしめ、バラ色の空想の世界で、リュドがみんなに祝福されてジェロームと結婚式をあげるシーンで終わる。そのような空想の世界が現実のものとなるのだろうか。バラ色の色彩の美しさとは対照的に、やりきれない悲しみが残る映画である。

       この映画が扱っているのは、性同一性障害というテーマである。日本でも、昨年10月、性同一性障害の女性について、男性への性転換手術が行なわれた。この映画は、性同一性障害の男の子が、様々な困難を経て、少なくとも両親にだけはありのままの存在として受け入れられるまでを描いている。性や性別の認識、誰を愛するか、というのは、とても個人的な・私的なことだと思いがちだが、実は、「社会」と切り離して考えることはできない。その社会の多数者が、どのような「性文化―性についての考え方―」を持っているかによって、個々人の性や性別に対する考え方や表現が異なってくる。また、人が、どのように性別認識(自分が男・女であるという自覚)を獲得するのかさえ、現在の科学では明確にはされていない。多数者であること=正常なこと・正しいこと、と考えられやすいが、人にとって、性や性別は、その人のアイデンティティの中核を形作る、個人そのものであり、外側から人為的に変えることはできない。リュドという個人を、「治す」ことは誰にもできない。多数者が少数者より「正常」である基準はどこにもないのだから。

      (星空のディスタンス)
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    かめさんの生きもの日記  1

    三重のニホンイシガメ の巻 矢部 隆

     1984年に三重県多度町でニホンイシガメの一集団の調査を始めて、今年で15年になります。

     私の調査は、カメの棲んでいる場所を歩き回ってカメを探し、見つけると行動を観察し、捕獲場所を地図に記し、捕獲して諸形質を測定し、個体識別のためのマーキングをして放す標識再捕獲法が基本です。こうしてカメ一匹一匹の生活を乱すことなく追跡しながら、カメ社会全体の構造と機能を明らかにしていくのです。

     私のこの調査地は自然に大変めぐまれています。山にはイノシシやニホンジカ、ニホンザル、アナグマ、キツネ、タヌキ、イタチなどのけもの、あるいはヤマセミ、ジムグリ、マムシ、タゴガエル、モリアオガエル、ニホンヒキガエルなど山地性の動物が豊富です。その山の林の中にはカメが越冬する溜池があります。ふもとには棚田が広がり、コサギやアマサギなどの鳥達、シマヘビ、アオダイショウ、ヤマカガシ、ヒバカリなどの爬虫類、そしてシュレーゲルアオガエル、トノサマガエル、アカハライモリなどの両棲類がたくさん生息しています。谷川の流れは澄んでいて浅く、カメがとても観察しやすい環境です。このような典型的な里山にある調査地で、カメ達は生活ぶりをいろいろと私に見せてくれます。

     この恵まれた環境も最近では次第に悪化し、カメの個体数も数分の一に減ってしまいました。そのおもな原因に捨て犬の野犬化、減反政策による水田の減少と土地の乾燥化、工事用道路の敷設です。カメ社会が人間の愚かな行為によって破壊されているのです。

     地元だけではなく名古屋市方面からもイヌを捨てに来る人がいるらしく、捨てられたイヌ達はパック(群れ)を形成してオオカミのように山を徘徊し、時には人を襲うこともあります。カメも襲われ、甲羅や四肢にひどい傷を負った個体や、首のちぎれた死亡個体が目につくようになりました。カメだけではなく、以前にはたくさんいたシマヘビ、ヤマカガシ、ヒバカリ、カナヘビ、そしてカエル類も野犬に襲われて激減しています。

     工事用道路の敷設はカメ達の季節的移動のルートを絶ち切り、越冬場所から水田に移動してくるときの障害となってしまいました。道路は確かに人間の生活に必要ですが、この道路は高圧電線の鉄塔を造り直すのに材料を運ぶための道路で、よくある「工事のための工事」だったのです。

     しかし生息場所の環境は悪くなってもけなげに生活しているカメもまだちゃんといます。たとえば1985年に初めて出会ったNo.27は、甲羅に傷がほとんど付いていない、推定年齢50歳以上の美しく年老いたメスなのですが、移動のルートが絶ち切られても毎年その姿を見せてくれています。この個体を始めとして、個性豊かな一人ひとりのカメ達の生きざまを観察していると、この上ない親しみがわいてきます。

     日本では河川、池沼、湿地といった水系を活して古くから水田を拓いてきました。そして日本のカメたちは、水田を中心とする水系にうまく順応して生活しています。野生のカメの生態を調べることは、人里や里山の環境の健全さを知ることにも通じるのです。

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    セクシュアル・ハラスメント対応窓口


     コミュニティ政策学部の皆さん、こんにちは。
     私たちの学部に「セクシュアル・ハラスメント対応窓口」ができてから、9ヶ月がたちました。この間、私たちは「セクシュアル・ハラスメント ガイドライン」を作ったり、アンケートを実施したりといった活動を行ってきました。アンケートについては、学部Home Pageで結果を公表の予定です。
     どうでしょうか、みなさん「セクシュアル・ハラスメント(セクハラ)」という新しい考え方に関心をもってもらえましたか ?  9月のアンケートでは、およそ7割のみなさんが、十分理解している・ある程度理解していると答えていました。
     でも、セクハラという言葉は知っていても、実際の学生生活の中で具体的に考えてみると…
      「実際どういうことをするとセクハラになるの?」
      「恋愛とセクハラってどこが違うの ?」
      「私はセクハラだと思うけど、他の人はどうなのかなぁ ? 」
      「自分ではそんなつもりは全然ないのに、友達からセクハラって言われたけど、どうなんだろう ? 」
      「先生から授業やゼミの時に嫌なこといわれたけど、これってセクハラなの ? 」
      「セクハラをされたり、した場合、どうしたらよいの ? 」
      「それにしても、一体どうしてセクハラは問題なの?」
     こういった疑問が次々でてきませんか ?
     「セクシュアル・ハラスメント対応窓口」では、こういった疑問に答えるとともに、セクハラのない、つまりみなさんが個として尊重しあえる教育環境づくりを目指して、来年度もいろいろなことを計画しています。
    1. みなさんが、安心して相談できるような窓口になるように、問題解決の道筋が見えるような窓口の対応手続きに関する規則を決めます。
    2. みなさんに今以上に関心を持ってもらうように、ポスターを作り、各所に掲示します。自分たちの問題として「セクハラ」問題を考える機会をもってもらえるように、学外の専門家をお呼びして勉強会や講演会を開きます。
    3. 今年度作ったガイドラインをもう少し具体的に、わかりやすいものに変えていきます。
    4. 前回のコミュニティニュースに載せたように、セクハラに関係するニュースや裁判などを取りあげ解説します。また、女性同士や男性同士でも結婚できる国があるって本当 ? などなど、より広くセクシュアリティやジェンダーに関連する国内外の情報を紹介します。
    5. アンケートも、みなさんが一体どういう風に考えているか、感じているかをくみ取れるように工夫しながら、続けていきます。もちろん、その結果を窓口の活動の中にいかしていきます。
     なによりも、みなさん自身が考え、友達と話し合えるように、情報を提供し、バックアップしていきたいと考えています。
     意見や希望を窓口担当者までどしどしお寄せください。
     もちろん、セクハラを受けた、あるいはしてしまったと思った時には、いつでも相談してください。

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